【FX】ボリンジャーバンド順張りで勝てる手法をガチで作ってみた

今回は、ボリンジャーバンドを使った具体的な順張りトレードのやり方について話をしていきます。
これまで、ボリンジャーバンドを扱った動画は何本か投稿してきたんですけれども、その中で、
「ボリンジャーバンドというのは逆張りで使うよりも順張りで使った方が利益が出やすいんだよ」
という、相対的な評価はしてきました。
だけど、その「利益が出やすい」というこのボリンジャーバンドの順張りに関しても、単体で使った時には十分な利益は得られていないわけですね。要は、まだ実用的なレベルまで達していないわけです。
ですから今回は、このボリンジャーバンドに、ある分析ツールを足すことによって、このボリンジャーバンドを使った順張りというものを、今回の動画で実用的なレベルまで引き上げてみたいと思います。
今日はその方法についてお話しした後に、「それを使ったトレードがどういった損益図を描くのか」というバックテストをするところまで、お伝えしていこうと思います。
それでは一緒に画面を見ながら、その様子をお話ししていきたいと思いますので、付いてきてください。
一目均衡表の雲を使ってトレンド方向を見極める
それでは、ロジックの説明と検証とをやっていこうと思います。
まずはロジックの説明ですけれども、基本的なエントリーのトリガーは同じです。
基本的にはボリンジャーバンドを下抜けて引けた時、クローズした時には、次の始値でショートエントリーをしていく。
それから、終値で2σ上抜けて引けた時には、次の始値でロングエントリーをしていく。
これは、同じです。
同じなんですが、ここに、エントリーの時のフィルターを足していきます。
これは、どういうフィルターかというと、
「トレンド方向を見極める」フィルターです。
そのトレンド方向とボリンジャーバンドのブレイクの方向が同じ方向の時に、その方向にエントリーしていく、という方向ですね。
今回使うフィルターというのが、一目均衡表の雲です。
どういう風に使っていくかというと、先行スパンA・Bという2本の線で表示されるインジケーターなんですけど、例えばさっきのところ…ここですね。
この時に、雲をよく見てもらいたいんですが、これ、雲の色、紫っぽくなっていますよね。オレンジ色の時もあるんです。
紫色とオレンジ色の時もあるんですが、ここが紫色の時、これは何かと言うと、先行スパンAが先行スパンBよりも下にあるということです。
移動平均線で言えば、短期線が下、長期線が上にあるような状態のこと。このような状態の時が、トレンドとしては、下降トレンドと見ることが出来ます。
まず、ローソク足と同じ位置の雲の色、雲を形成する先行スパンA・Bのこの並び順というのをまず見て欲しいと思います。
で、この並び順が、先行スパンAが下・先行スパンBが上、という状況…これが下降トレンドの形なんですが、このような時には、ショートエントリーが出来る1つの条件を満たす、という風に考えられます。
この時に、これだけでショートエントリーが出来るわけじゃなくて、もう1点見てほしいところがあって、それがどこかというと、ここから26本先の、同じく雲を見てもらいたいんですが、これ、本当にギリギリなんですが、ここでも紫色になっています。
先行スパンAが下・先行スパンBが上、という風になっているので、ここはショートエントリーを取っていいポイントになります。
現在のポイントにおける雲の並び順ですね。
雲の並び順、色も一緒に変わりますので色でも良いんですが、とにかくこの雲から下降トレンドが確認出来る。現在の時間の雲から下降トレンドが確認出来る。
それと同時に、この先に表示されているここの雲の形も、下落…下降トレンドである。
というのを両方確認して、その上で、従来からやっているマイナス2σのブレイクが見られた時に、ショートエントリーをとることが出来る、というロジックでやっていきます。
ロングに関しても同じですね。
「同じ」というのは、従来のチェックポイントですけれども、ボリンジャーバンドの2σを、ローソク足が上抜けて引けていますね。だから、ここでロングエントリーを、次の足の始値でしていきたい、というのはこれまでと同じです。
ここに足すフィルターというのが、一目均衡表の雲なんです。
このブレイクしている足の時点の雲、ここがオレンジ色になっていますよね。これは先行スパンAが先行スパンBよりも上にあるという状態なので、これを確認してもらいたいです。上昇の形の雲になっている。
それと同時に、現在のみならず、将来にわたって表示されているところですね。
ここ、26本先、最新の状態の雲が上昇の形になっているというのも、同時に確認してください。
この2点が確認された上で、ボリンジャーバンドの2σをローソク足がブレイクして引ける。
これで、ロングエントリーです。
エントリーロジックに関しては、条件が2つ加わっただけ、ということになりますね。そんな感じです。
雲をフィルターにして、同じトリガーでエントリーしていく。そんなレベルになります。
決済に関して
次に、決済について見ていきたいんですが、決済に関しては、この…先程雲を見ましたよね、エントリーの時。この雲の2ヶ所のうち、将来の雲…26本先に表示されている雲の一番先のところ、これの反転で決済をしていきます。
例えば、ここがエントリー出来るポイントだったんですよね、さっき。
ここでエントリーして、ずっとポジションを保有していくんですけど、この辺りに来た時に、雲が初めてねじれていますよね。この辺りに来た時に一番先頭の雲がこの辺になる。
…まあ後で動かしながら見せた方が分かりやすいのかもしれないんですが、ローソク足がこの辺で推移している時に、この辺の雲が紫色からオレンジに変わるので、そのタイミングで決済をしていきます。
先頭に表示されている雲の色が変わった時に…これで言うと、ここからずっと紫色で推移していますよね。
先行スパンAが下、先行スパンBが上でずっと推移しているんですが、この並び順がここで初めて変わるんですね。これを見た時に、決済をするということですね。
ロングに関しても同じです。
先程見たのがここか…ここでエントリーするという話をしたんですが、このねじれを見た時に、上昇の雲が下降の雲に変わった時に決済をする、というルールですね。決済ルールも、雲で行うということですね。
エントリーも決済も、雲を加えることによって決まる、という感じです。
ちょっと今、止まっているチャートで解説してイメージ出来なかった人も、動いているチャートでもう1回解説したら分かるかもしれないので、一旦動かしてみようと思います。
バックテスト
この前、順張りと逆張りの結果を比較するようなバックテストをやったんですけど、「雲を足す」ということ以外は全部同じ条件でやります。
ロットは0.1ロットで固定でやっていきます。初期証拠金は1万ドルでやります。ですから、初期時におけるレバレッジが1倍になるようなイメージですね。そのまま固定のロットでやっていくので、まあそんな感じで思っておいて下さい。
ではスタートしますね。ビジュアルモードで3年間、2016年から2018年、この3年間でやっていきます。では始めます。
…あ、そうだ、一目均衡表の雲とボリンジャーバンドね、あ…大丈夫か。ボリンジャーバンドですね。ローソク足にして、グリッドは消そう。はい、こんな感じですね。
では始めます。
…だから、かなりフィルター…あ、来ましたね、ここですね。
この場面で説明していくんですが、ショートエントリーが入っています。
なぜショートエントリーが入れるかというと、まず雲を見ましょうか。雲はこの今ローソク足が確定した時点で紫色ですね。先行スパンAが下・先行スパンBが上の状態になっています。
この時点での雲、この先の一番先端のところ、ちょっと進んじゃったので実際はこの辺なんですが、この辺の雲の形が紫色で先行スパンAが下・先行スパンBが上になっています。
この状態で…これによって下降トレンドが確認された状態で、ボリンジャーバンドのマイナス2σを、ローソク足の終値が下抜いた状態で引けたので、次の足の始値でショートエントリーをしています。
ここで指値・逆指値は入れません。あくまでこの雲が、この後、ここの一番前のところを見ていて、オレンジに変わって引けたところで、このポジションは決済される、というルールです。
じゃあ続きを見ていきましょう。
フィルターとして使うものが雲だけなんですけど、それでもエントリーはかなり選りすぐられるというか、フィルターが効いて…あ、ちょっと決済されたので、また話しますけれども。
今ね、ここオレンジに変わりましたよね。それまではずっと紫だったんですけど、先行スパンAが先行スパンBを上抜いて、色が変わったので、そのタイミングで決済がされています。こんな感じですね。
今、現時点では雲が紫色なんですけど、こっちがオレンジ色になったので決済された、ということですね。
あくまで、決済の時に見るところというのは、先に出ているこの一番前のところですね。雲の一番先端のところを見る、ということです。
はい、そんな感じですね。
話が途中になっていたんですが、この雲ね、凄くシンプルですよね。見るところ、2つしか増えていないんですけど、それによって取れるポジションの場所、エントリー出来るポイントというのは、かなり厳選されます。
厳選されるので、後で比較してもらいますけれども、ポジション取る回数というのが物凄く減るところにも、是非注目してもらいたいなと思います。
そして、雲のねじれるところまでポジションを保有し続けるということは、ポジション…この雲のねじれってそんなに頻繁に起きないので。
特にトレンドが大きい時にはなかなか起きないので、1回掴んだ利益というのを、なかなか手放さずにずっと引き延ばし続けるということが出来るので、そういう意味でも利益は伸びるし保有回数は減るし、という感じで変化が見られると思います。
後で雲無しで順張りした時と、雲有りで順張りした時の比較、またいつものQuant Analyzerで見てもらいますので、その辺、ちょっと注目してみてください。
ロングに関しても、見てみたいんですけどね。
またショートが入るな…まあ今のも同じですね。
紫色、こっちも紫色だったので、その状態でここ…マイナス2σを下抜けたところでショートエントリーが入っていますね。
今、ここ雲薄いですよね。この薄い雲が、もしスッとひっくり返るようであれば、そこですぐ損切りになるかな、と思うんですが、どうなんでしょうか。
…粘るな…。
あ、今ひっくり返りましたよね。
これでひっくり返ったので、紫色からオレンジ色に変わったので、これで決済が入っています、という感じですね。
ロングエントリーも見たいな…。
…今、初めてロングエントリーが入りましたね。
この時点でね、雲がオレンジです。先行スパンAが上、先行スパンBが下。
その時に表示されている一番前のところの雲も、先行スパンAが上、先行スパンBが下、という風になっているので、その状態でね、ローソク足がボリンジャーバンドの2σを上抜けている状態で引けたので、次の足の始値からロングエントリーをしています。こんな感じですね。
この後、この一番前の雲をずっと見ていて、この雲がねじれたところで決済をしていく、というようなロジックです。
どっちになるかちょっと分からないのですが、とりあえず決済まで見ていきましょう。
…損切りですね。雲がここでねじれてしまったので、ここで損切りになります。
…というような感じで、3年分のテストデータでやっていこうと思います。
まあ大体分かったと思うので、早回しで後は見ていきましょう。
はい、バックテスト終わりましたね。3年分のヒストリカルデータ全部回りました。
では、まず結果グラフを見ていきましょう。こんな感じですね。
まあパッと見においても、雲を使わないバージョンよりも良い結果になっているのが分かると思います。
レポート、Profit Factor 1.36で、勝率はそんなに高くないですね。
あまり高くないですが、勝った時の損益のバランスですね。これがかなり良くなります。
…というのも、先程もちょっと言ったんですが、雲が反転するまでポジションを持ち続けるので、勝つ時にめちゃくちゃ勝つんですよね。それが、今回このような良い結果に繋がっている、ということですね。
Quant Analyzerで「雲無し」と「雲有り」を比較
ということで、これをちょっと、雲無し・雲有りで比較をやっていきますね。
いつも使っているQuant Analyzerですね。これを使って、雲有りと雲無しの順張りについてそれぞれ比較していこうと思うのですが、こっちが雲無しの順張り、こっちが雲有りの順張りですね。
これをまた、Create Portfolioでポートフォリオにした後に、クイックチャートで比較する、と。…余計なのが入ってるな。これを消す…ということで、こんな感じですね。
これは、赤い方が雲を使ったバージョンですね。雲を使った時の、ボリンジャーバンドの順張りの損益グラフです。
青い方が雲無しで、順張りをしていった時のグラフですね。こんな感じになっています。
最初の方ね、結構、2016年ってガンガントレンドが出た年なので、この年あまり変わらないんですよね、あまり変わらない。だけどこの辺りから結構差がついてくるかな。
基本的に連動しているんです。赤い線がワッと盛り上がった時に青い線も一緒に上がっていくんですが、勝つ時の盛り上がり方が全然違いますよね。
これは、もう「大きいトレンドが出た時に、それをひたすら握り続ける」という…そんな感じの動きが出ているからだと思うんですけど、雲を見ることによって、今のトレンドがどちらの方向にあるのか、というのを察知することが出来る。
ポジションを取る時には、
・トレンドが自分に有利でない時にはポジションを取らない
・有利な時にはポジションを取る
というフィルターの役割をするし、
ポジションを持った後は、その雲によってそのトレンドが継続しているか・していないか、ということを教えてくれる。
ポジションが転換する前に決済してしまうということもないし、ポジションが転換したのにポジションを持ち続けるということもないし…ということで、良い感じで「今トレンドがどうなっているか」ということを教えてくれる。
取れるはずの利益を取り逃すこともないし、欲張り過ぎて利益を丸ごとふいにしてしまうようなことも結構防げる。
…ということで、この雲を使うことで、トレンドの始まり・終わりというのを的確に教えてくれるので、トレンドに沿ったトレードによって、利益を上手く取ることが出来る。
損失トレードというのも上手く弾いてくれる、という…そんな効果があるので、最終的な損益がこれだけの差が出ます。
1回1回のトレードにおけるロットは同じですよね。
ポジションを取るときのトリガーに関しても同じです。
違うのは、雲。雲を表示して、それを見ているか・見ていないか、というところ。そこだけなんですけど、それだけで、かなり大きな利益の差が出るわけですよね。
だから、トレードをする上で、ポジションをどういう風に取っていくか、タイミングをどのように取っていくか、ということももちろん大事なんですけど、タイミングを取る前に、今トレンドの方向がどうなっているのか、自分に有利な地合いになっているのか、っていうのを認識することはさらに大事だ、ということが今回の比較実験によって分かったかな、と思います。
非常にシンプルなボリンジャーバンド、「抜けたらそっち方向に乗っていく」というロジックですけど、これまたシンプルな「雲の並び順を見る」という、これと組み合わせるだけで、これだけ有用な手法になる、これだけ大きな改善を図ることが出来る…というのは、なかなか示唆に富んだ、良い実験になったんじゃないかなと思います。
まだまだシンプルな手法なままですから、これにまたいろんなものを足すとか、引くっていうこともあるかもしれないですよね。
いろんな、ここからのブラッシュアップの仕方ってあると思うので、今回あえて、このシンプルなまま皆さんに紹介していますけれども、あとは皆さんの手で研究していってもらえたら良いなと思います。
ということで、検証は以上です。
まとめ
はい、如何だったでしょうか?
もうちょっと複雑なやり方というのをイメージしていた人も多いかな、と思うんですけど、結構実際シンプルですよね。
一目均衡表の先行スパンA、Bの並び順、それから価格の位置関係ですね…それから未来に目を移して、先行スパンAがどうなっているか、ということ。…ここに注目して観察する。
これで、トレンド方向を認識した後に、ボリンジャーバンドをトリガーにしてトレードをする。
それから雲で認識される優位性が失われた時に決済をする。
…というようなやり方をするだけで、これかなりシンプルなんですが、そこそこ利益が出ちゃいますよね。
ですから、今回お伝えしたこの手法をベースにして、これをブラッシュアップすることによって、より良いトレードを作る。
今回の話を土台にして、皆さんのより良いトレードというものを実現してもらえればと思います。
それから、今回はあえてトレードの方法というものをシンプルなままお伝えしていますので、例えば、
「こんな分析方法を付け足したらより良い手法になるよ」
とか、
「こんな資金管理方法を組み合わせると資金の増え方がより効率的になるよ」
とか、いろんな付け加えの要素とか…あるいは、
「かなりシンプルだけど、これは要らないよ」
みたいなことももしかしたらあるかもしれない。
だから、そんなものをもし見つけた場合には、コメント欄とかTwitterの方に是非コメントを寄せて下さい。
ということで今回の動画は以上です。今回の動画を見て少しでも勉強になった・役に立ったと思っていただけた方はチャンネル登録・高評価を是非よろしくお願いします。
それでは皆さん、ごきげんよう。