【FX】移動平均線、分かってないやつ多すぎ問題

【FX】移動平均線、分かってないやつ多すぎ問題

どうも。

メタトレ研究所のHiroです。

今回は「移動平均線」について一から詳しく話をしてみようと思います。

移動平均線を本当に正しく理解できてます?

移動平均線。ご存知でしょうか?まあご存知ですよね。

ある程度キャリアの長いトレーダーであれば今までに一度はこの移動平均線を使ったことがあるのではないでしょうか。

 

「今現在進行形で移動平均線を使ってるよ」

「表示してるよ」

というトレーダーも結構多いんじゃないかなと思います。

 

また

移動平均線使ってないけど例えばボリンジャーバンドとかMACDとかそうった移動平均線から派生したインジケーターを使っている、というトレーダーも多いと思います。

 

そういった意味で

・直接的に移動平均線を使っている人

・間接的に移動平均線を使っている人

というのを合わせると、これ、かなりの人口になるんですね。

 

大変人気の移動平均線ですけれども、

同時にこの移動平均線、最も誤解されやすく最も軽視されやすく最もいい加減に使われているインジケーターでもあると思います。

 

その証拠に、移動平均線をチャートに表示しているトレーダーに

「その線なんのために使ってるの?」

「なんのために表示してるの?」

っていうことを聞くと

 

「えっなんとなくだよ」

「わかんない!!」

 

一番多いのが

「え? 出してるだけ」

「出してるだけ」って何だよ!って話なんですけど、ほんとにそういう人が多いんですね。

 

移動平均線についてよく僕は質問を受けるんですけども一番多い質問が

「パラメータ何使ってるんですか?」とか

「何本出したらいいですかね?」とか

「この線のところに来たら跳ねますか?」とか

しょうもない質問がたくさんくるんですよ。

 

これらの原因を考えてみると、これはやっぱり「移動平均線について正しく理解していない」というか「正しく理解する機会が今まで持ってこなかった」ってことが原因なんじゃないかなと思うわけです。

 

そんなことがあって、

今回はそういった移動平均線についてもう一度正しく勉強しようよしっかり理解しようよ。

という意味で、動画を撮ろうと思いました。

 

ここから先は、一緒にチャートを見ながら説明をしていこうと思いますので、皆さんついてきてください。

移動平均線・チャート・ローソク足・・・基礎の基礎から説明しよう

はい、ではここからは一緒にチャートを見ながら話をしていこうと思います。

 

移動平均線について説明していくんですけれど

まず「移動平均線とは何か」ということを知る前に「チャートとは何か」ひいては「ローソク足とは何なのか」ということを知らなければいけません。

 

その理由というのは移動平均線というのは

「チャートの値動きを加工したもの」だし

「ローソク足を計算の要素としたもの」だからです。

 

なのでこの順序で話をしていきます。

 

  1. チャートとは何か
  2. ローソク足とは何か
  3. 移動平均線とは何なのか

 

チャートの意味と役割を知ろう

まず「チャートとは何なのか」という話なんですけれども

これは

「トレーダー達が市場において構築してきたコンセンサスの記録」

です。

 

「コンセンサス」というのは「合意」ですね。「合意の記録」なんです。

チャートの意味は売り手、買い手の気持ちになれば分かる

つまりどういうことかというと

元々売り手、まあ売る側の立場の人の気持ちになってもらいたいんですが、売る時には「なるべく高く売りたい」という気持ちがあるわけです。

 

逆に、買い手の方は「なるべく安く買いたい」という要求があるわけです。

ところが、この双方の要求をお互いにとってパーフェクトな形で満たすことというのはできないです。

 

例えば、「130円で売りたい」

これドル円のチャートですけれども、今108.7ですね。

 

これ、この状態の時に

「130円で売りたい」っていくら言ったところで売れないですよね。

 

一方で買い手が、「70円で買いたい」って言ったところで買えないですよね。

 

だから、売り手に関しても買い手に関しても双方が歩み寄る形で、妥協して合意をして取引を成立させなければいけないんです。

「ちょっと高いけど108.7なら買ってもいいよ」

「ちょっと安いけど108.7なら売ってもいいよ」

といった具合に、双方が歩み寄った結果初めて取引が成立するんです。

 

「売り手と買い手の取引記録を表しているのがチャート」

そういった営みが繰り返された記録というのがチャートなんですね。

 

こうして改めてチャートを見てみると、縦軸に価格があって横軸に時間というものがあるわけですけれども、この中にローソク足が描き出されています。

 

ここから

「いつ」「幾らで」

売り手と買い手が取引を行ったかということが窺い知れるわけです。

ローソク足の意味と役割とは?

今度はローソク足に注目してもらいたいんですが・・・

例えばこの1本のローソク足というものを見た時に、高値・安値というのがあって実体がありますよね。ヒゲがあって実体があるわけです。

この高値のところに注目するとこの高値っていうのは、このローソク足の形成される時間の中で最も高く売り買いが成立した場所なんですね。

例えば、この高値というものがこのローソク足の形成される時間の中でこれ1時間足のチャートですけれども、この1時間の中で最も高く売り買いが成立した場所ということになります。

 

僕も、よくこういうところで買って後で

「クソッ」

ってなったりするんですけれども。

 

ここは言わば、「買い手が最も馬鹿を見たポイント」ということも言えるわけですよね。

 

で、ここで必ず意識してほしいのがこのローソク足が確定する時、まあこのヒゲの先で高値を付けたところに引けていますけれども、この瞬間に、僕のように最高値で買っちゃった人というのは含み損を抱えているんです。

 

一方で、ここよりも安く買えた人達、この終値から安値までの間で買えた人達というのも必ず存在していて、こういう人達は含み益を保有することができている。

こういう状態にあるということを必ず意識してほしいと思っています。

 

まあローソク足についてが本題じゃなくて今回は移動平均線についての動画なのでローソク足についての説明はこのぐらいにしておこうかと思うのですが。

要は何が言いたいかと言うと、チャートというのは決してバーチャルな線や四角形ではないということなんです。

 

チャートというものが更新される時というのは、そこに必ず生身の人間、つまりトレーダーというのは生身の人間ですよね。そういう人達がいてそのそれぞれが「自身の利益を最大化しよう」といろんなことを考えて取引をした、そういう結果なんだということを意識してほしいということです。

 

こういう考え方を、移動平均線をはじめとしたインジケーター分析に応用することができるわけです。というか、応用しないといけないんです。

移動平均線で大事なことはこの2つだけ!

ここからは移動平均線について話をするんですけれども、ここで話をしたい大事なことというのは2つです。

 

1つ目が

「ローソク足と移動平均線の位置関係」

 

2つ目が

「移動平均線の方向」

ですね。

向いている方向についてです。

 

ローソク足と移動平均線の位置関係を理解せよ

まず1つ目の、「ローソク足と移動平均線の位置関係」について話をするんですが、

ここまでの話で「ローソク足というのは売買を記録したものですよ」ということを言いました。

 

移動平均線に関しては、この売買が行われた価格の平均をとったもの(グラフ化したもの)です。

または別の言い方をするのであれば、ローソク足のとっているパラメータの期間における平均的な買い手の買い値、それから、平均的な売り手の売り値が移動平均線の描画される水準であるということが言えます。

 

で、この時、ここで1つ目の「ローソク足と移動平均線の位置関係」の話になるんですけれども、移動平均線よりも価格が上にある状態というのをこのローソク足にまず注目して見てみようと思うんですが、これ終値が移動平均線より上にあります。

 

この時、平均的な買い手というのは含み益を保有することができています。

一方で、平均的な売り手というのはここで売って今ここ、ということになっているので含み損を抱えているわけですね。

 

で、この後ですね。価格が勢いよく上昇していきます。

価格が上昇していくと、移動平均線からローソク足が離れていきます。離れていくということは売り手の含み損がどんどんと膨らんでいる状態になっています。ですから、売り手はかなり不安な状態。そして不安がかなり膨らんでいく状態だということが分かるわけです。

 

一方で、含み益を抱えている買い手側はですね、自分の含み益がどんどんと膨らんでいくのでかなり強気でいられる。従って、ポジションはホールドされるということが言えるわけです。

 

売り手に注目すると、膨らんでいくこの含み損というものをいつまでも放置しておくわけにはいかないので、手放さなければいけないんです。

で、手放す時に、この「手放す」ということは「買い注文を入れる」ということになります。

 

ですからここで、買い手はホールドした状態、売り手は買いに回る状態「買いに回る」というか、「買い注文によって売りポジションを手放す」ということをするので受給が買いに偏ります。

 

それを見て、新規のトレーダー達、つまり今ポジションを持っていない人達はどっち側につくかというと買いにつきます。

ですから市場のこのパワーバランスで行くと、かなり大部分の割合で買い注文の方がボリュームが多い状態になっていますね。

 

従って、買いによって上昇していくこのペースというのはどんどんと上がっていきます。

ところが、ここからずっと上がっていって、移動平均線からローソク足が離れていくと、買い手のポジションというのが含み益がかなり大きくなって、買い手が「もうそろそろ利益確定をしようかな」なんてことを考え始めるわけです。

 

で、売りポジションを持っていた人達というのはこの段階で、かなりポジションを精算してしまっているので買い戻すポジションというのが段々と少なくなっていく。新たな買いというのが入らなくなってきます。

 

「新規の買いは入らないのか」という話になると思うんですが、新規の人達は、ここで思い出してほしいんですが、買い手というのは「なるべく安く買いたい」という需要が潜在的にあります。つまり、人よりも高く買うのはシャクなのです。

 

この時、人が買った価格というのがどこにあるのかというと、これがこれまでの平均的な買い手の買った価格であるところのこの移動平均線がそれに当たります。

 

ですから、(価格値と)移動平均線があまり離れている状態というのは買いポジションを新たに持つ人がなかなかいない状態なんですよね。

 

従って

・新規で入る人

・既にポジションを持っている人

このどれもがですね「買う」という選択をしない。入るのは既に買ってポジションを持っている人達の利益確定の売りばかりになるので。

 

このように、移動平均線からローソク足が離れた状態というのは買いのペースが一旦弱まる、あるいは買いのペースが弱まって1回下がってくるような動きになってきやすいということが言えるわけです。

 

まあ、よくエントリーする時に「移動平均線のところまで引き付けてから買いを入れましょうね」と言われるのはそのためなんです。

これが、「ローソク足と移動平均線の位置関係」についての話です。

移動平均線の向きと売り・買いのタイミングについて

次に、「移動平均線の向きについて」の話になるんですが、このように移動平均線が上昇している時というのは、この売買対象…為替の場合は通過ペアなので、この今ドル円ですけれども、頭の方にあるやつですね。

 

ドルがこの売買対象ということになるんですが、このドルというものは、人気が継続している状態だと言えます。つまり「高くても買われる対象である」ということです。

 

高くても買われている状態が長く続いている。それが、移動平均線の向きを上向けているんです。で、もっと分かりやすく言うのであれば一昨日よりも昨日、昨日よりも今日…と高い価格で取引され続けたから移動平均線が上昇しているわけです。

 

そして人間という生き物は、「今起きていることというのは今後も継続する」と考えるようにできています。

 

ですから生物学的に考えて、移動平均線が上昇している時というのは「売りたい」と思う人間よりも「買いたい」と思う人間の方がどうしても多くなるわけです。

 

従って移動平均線がガンガン上昇している時に、売りを入れるのは危険だし、逆張りを使って利益を残すのは難しいというのはこういうところに理由があるわけです。

 

ですから、こういう移動平均線が勢いよく上昇している状態…ここ結構逆張りしている人は実際いたと思うんですが、やっぱり上昇する圧力というのはまだ残っているわけですよね。

 

ここで売った人達というのはその後突き上げられて結構損切りさせられているような人も結構いると思うんですが、これはですねやはりこの状態、しかもローソク足を引き付けた状態ではまた買いが入ってきやすい状況だからだということが言えます。

 

ですから、トレードをする時にはむやみに逆張りすることはなく、ここからショートを入れたいのであれば、できれば「ローソク足が下向き、最低でも水平になるまでは売りに行ったりはしない」という心掛けが大事だと思います。

「ローソク足と移動平均線の位置関係」はこんな感じです。

移動平均線の方向性から売り手、買い手の心理を読み取る

それから、「移動平均線の方向性」を見ることによって、「市場に参加している買い手・売り手の心理・行動」というものが読み取れるわけです。

 

逆にですね、この移動平均線というものをこの市場参加者・トレーダー達の行動や心理と結び付けて考えないとこれはただの線でしかなくなってしまうし「ここからどういった売買判断をしたら良いのか」というのは分からなくなってしまうんです。

 

ですから今後は、このような考え方で移動平均線というものを、是非見てもらいたいなと思います。

まとめ

はい。

いかがだったでしょうか?

「長ぇよ!」

って思ったかもしれないんですけど、全部大事なことです。

 

チャートのことが分からない、ローソク足のことが分からないと移動平均線のことが分からない。移動平均線が分からないと、これを派生させたMACDも分からないし、ボリンジャーバンドも分からないということになってしまいます。

 

相場というのは、この1番最初の基礎のところが大事なんです。

これが分からないとその先のことが分からない。その上に乗っけるこの知識がですね、みんなグラグラになっちゃうんです。

 

逆に、この基礎のところさえしっかり押さえておけば、その先の事はこれを応用していくだけなので結構簡単なんです。

 

だからこの基礎のところ、もしかしたらつまらないのかもしれないんですがこの基礎のところを是非大事にしながら今後のトレードの学習に努めてもらいたいと思います。

 

今回の動画が少しでも勉強になった・役に立ったと思っていただけた方は高評価とチャンネル登録、是非よろしくお願いします。

それでは皆さんごきげんよう。