期待値とは?詳しく解説するよ!

どうも、メタトレ研究所のHiroです。
今日の冒頭コメントですけど、ちょっと分かりづらかったかもしれないので補足させてください。
何かTwitterとか見ていると、
「時給1万円でした!」
…みたいな、ドヤってる人いますけど、あの辺のところってどうなの?
…っていう話ですね。
僕の周りでもそういう人がチョロチョロいたりして、
あるセドラー…「セドラー」って分かりますかね?
セドリっていうビジネスをやっている人が、同じようなことを言っていたんですよね。
「時給1万円だったよ」
「時給1万円ってどういうこと?」
って訊いてみたら、本屋さんに行って、買って…
何か高く売れる本が見付かったから買って、出品したんだそうです。
で、それが売れるまでが15分ぐらいだったのかな?
2,500円儲かったみたいなんですよね。
「15分で2,500円儲かったから、それを1時間に換算すると1万円でしょ?」
みたいな、そんなことを言っていたんですけど、
どうですか?
「1時間で1万円稼げたので、これを1日8時間稼働だとすると、
日給8万円でしょ? これを30日続けると、月収が240万円になるんだよ」
…どこまで言っても、稼いだ金額は2,500円なんですよね。
15分間で2,500円稼いだのは厳然とした事実なんですけど、
その次の15分間、お金稼いでいないわけですよね。
その次の15分間も。
完全に皮算用なんですよ。
その2,500円しか稼いでいないものを、勝手に頭の中で膨らませて
「月収240万円」
までトリップしてしまう、というこの思考の人が凄く多くて…。
「これはどうしたもんかな」という風に思ったので、
ちょっと冒頭コメントのコメントにしたんですけど。
今日はそれがメインの話ではないんですけど、
トレードでも似たようなことが起きているよ、
ということで冒頭コメントをこれに選びました。
トレードにおいても結構そういう人っていて、
例えば、さっきの話と凄く似ているんですけど、
15分間で2,500円の利益を出すことが出来ました、ワントレードで。
「時給に換算すると…」
「日給に換算すると…」
「月給に換算すると…」
って勝手に膨らませて、
「おっ、これもう専業になれるじゃん」
みたいな感じで言ってみたりとか、
さっきの、その「15分間で2,500円」を膨らませて、
時給、日給、月給…にしたものをキャッチコピーにして、商材にしてみたりとか。
そういう人が凄く多いんですよね。
この「時給換算文化」って何なのかな…と思っていて。
当然、そういう考え方だとトレードで稼ぐのって難しくなってしまうので…。
本来トレードにおいて将来の収益を見通す方法ってそうじゃないからね、
それはただの皮算用なんだよ…っていうところ。
まあ、今、分かったかと思うんですけど。
本来どうやるのか、というところですよね。
これを今日は説明したいと思って…。
今日何を話すか、まだ言っていなかったんですけど、
今日話す内容は「期待値」です。
時々「期待値」っていう言葉を、ライブとか、別の動画でもお話ししたりしますけれども、
今日はその「期待値」というものが正しくはどういうものなのか、ということ…これについて話をしていきたいと思います。
実際に皆さんにも、ご自身のトレードの期待値というものをちゃんと測れるようになって欲しいので、
今日は僕のトレード口座の中の期待値…その、レポート出ますからね、履歴を出力するとレポートが出るので、
レポートの中の「期待値」ってこの数字ですよ、というところとか、
あとは僕、バックテストってよくやるんですけど、
「バックテストをやった時に期待値がどこに出るよ」とか、
そういう風に「日頃期待値をチェックするには、どういう風にやったら良いか」
というところまで、皆さんにお伝えしようと思っています。
はい、そんな感じで、この後は画面を共有する必要があると思うので、
じゃあいつものように一緒に画面を見ていきましょう。
じゃあ、ついてきてください。
期待値について詳しく話そう
はい、それでは今日はこの画面を見ながら、
期待値についての説明をしていきたいと思います。
期待値というのは、
「1回のトレードで見越せる利益あるいは見込まれる損失」
ということになりますね。
…多分意味分からないと思うんですけど…。
トレードをやっていると、勝ったり負けたりしますよね。
「勝ったトレードも負けたトレードも、全部含めると平均って幾らの損益になりますか?」
というラインです。
どういう風に計算するかというと、凄く単純で、
「トレード履歴の最後に残った純利益」を「トレード回数」で割る、
ということをすれば、期待値が出てきます。
今日は実際に期待値を見てもらおうと思います。
いつもTwitterで共有している、「メイン口座」と呼んでいる口座です。
EAで回しているやつですね。この口座の中のトレードを実際に振り返って、期待値を測ってみようと思います…
「測る」というか、勝手に計算されて出力されてくるので、計算する必要すら無いんですけれども、
その方法を今日は共有していきたいと思います。
よくライブなんかで皆と一緒に見ている画面って、こんな感じですよね。
今持っているポジションっていうのがこうやって出ているわけですけど、
期待値を見る時は、ここではなくて、「口座履歴」というところに行ってもらいます。
「口座履歴」というタブが下のところにあるので、クリックしてください。
例えば、今…2020年4月29日ですけど、「今年の1月から今日までの戦いぶりを評価したい」
ということになった時には、この「期間のカスタム設定」というのをクリックして、
「2020年1月1日」スタート、終了は「5月1日」に最初からなっていたので、まあこれでも良いですし、
今日以降になっていれば最新のトレードまでが出る、という感じになっています。
OKをクリックすると…はい、出て来ましたね。
バーッと履歴が出て、下に最終損益として「558万3,433円」でしたね、
ということが出ているわけですね。
確定済みの損益なので、今持っているポジションはここには含まれていません。
ここから、純利益だけがパッとこの履歴だけで分かったんですけど、
その他にも、いろんなトレードの実力を測る指標ってありますよね。
今日見ようと思っている「期待値」もその1つですし、
例えば「勝率」だったりとか、「プロフィットファクター」だったりとか、
「リスクリワードレシオ」だったりとか、「ドローダウン」とか…
いろいろ見たいものってありますよね。そういったものを、
このMT4が自動で計算して出力してくれる機能というのがあって、
今日はそれをちょっと出してみようと思うんですけれども…。
まあ、今、期間で絞り込みを行った履歴というのが今出ていますよね。
どこでも良いので、右クリックをしてください。
すると、こういういろんな、出て来るので、「詳細レポートの保存」をクリックします。
デフォルトだと、ファイル名が「Detailedstatement」という風になっています。
このまま保存しても保存出来ますし、何か分かりやすく名前を付けても結構です…という感じですね。
こんな感じになります、最終損益がここに出ますよね。
あと、保有中のポジションなんかも出るんですね。
数字が今もピコピコと変わっているところですけど、
このレポートを出した瞬間における含み益というのがここに出ているわけですね。
今日見たいのは…ああ、あとグラフもあるか。
これは今年始まってから今日に至るまでの、僕の資産グラフになるというわけですね。
このグラフを見ると、最初めちゃくちゃ好調だったけど、
今結構キツい感じになっているね…っていうのが一瞬で分かっちゃったりするんですけど。
まあそんなのもありますよ、という。
主に、詳細レポートを出力する人は、
ここから下ですね…グラフから下をよく見ることになるんだと思います。
今日見たいと思っていた期待値も、その中に含まれてくるんですけど、いろんな統計指標的な数字が出ていますね。
凄く分かりやすいところで言うと、ここ純利益なんですけど、
純利益がどういう風に出現されたかというので…勝ったトレードを全部足したら2,090万円です、
負けたトレードを全部足したら1,532万円です、
引き算して残った利益がこれですよ…とかいうことが分かったりしますね。
あとは、ここの2,000万と1,500万を割り算すると、
1.36になりますよ…というプロフィットファクターだったりとか、
そういったものが出ていたりします。
あとは、よく言われる指標としては最大ドローダウンか。
この4ヶ月間の最大ドローダウン…。ちょっと僕の場合は、
勝って負けて…なので、ちょっと大きくなっちゃっているんですけどね。
「Maximal Drawdown」というのがここに出ています。
あとは、勝率がこれかな? 72回トレードしていて、44回勝っているので、61.11%です。
ひっくり返って敗率は38.89%です…というのがここで分かったりしますね。
平均の勝ちが47万5,219円。負ける時の平均が54万7,365円。
だから、リスクリワードは1切っちゃっているんですね…
とかいうことがここで分かったりするんですよね。
期待値はココを見る
今日知りたかった「期待値」はどこに載っているのかというと、
もう見付けられている人もいるかなと思うんですけど、ここです。
「Expected Payoff」って書いてありますね。
ここ、77547.68っていうのになっています。
ここの数字がプラスになっているわけですね。
純利益…ここでも良いですけど、
純利益がプラスになっている人は、期待値がプラスになります。
純利益がマイナスになっている人は、期待値がマイナスになります。
…っていう、要はそのトレードをずっと続けて行った時に、
今後、トレード1回あたりどのくらいの利益が見込めるのか、ということを表記しているわけですね。
今後僕がトレードをしていく度に、
1回のトレードあたり、7万7,547円期待出来ますよ、という数値が「期待値」です。
「意外と少ないな」って思いますよね。
冒頭で言った通り、勝ちも負けも含めるので、期待値ってこんな感じの数字になってしまうわけです。
よく見る、履歴のどこかしらにフォーカスをすると、
僕も結構センセーショナルな数字があったりするんですけど、
例えば今パッと目についたのが、ここ、一撃で200万ぐらい負けていたりしますよね。
その3個後に200万勝っていたりしますよね。
こんな感じで、いろいろあって「利益がこれだけ残りました」、
そのトレードをトレード回数で割るわけですね、72回だったんですけど…
計算してもらったら、この数字になりますね。558万3,433円を72で割ると、7万7,547円になる、
というような計算式になっているんですけどね。
そんな感じ…いろいろあって、残った利益というのが計算の要素になるわけですね。
「いろいろあって」が含まれての計算になるわけです。
だから、今日の冒頭コメントで言ったみたいな、例えば
「たまたま、この日200万勝った。あ、日給200万じゃん。じゃあ、これ20営業日続けたら月収で4,000万になるな。
年間続けたら5億近くになるな」…みたいな計算ではない、ということですね。
当然、勝ったり負けたりするので、
負けも含めた指標にしなきゃいけない、ということなんですよね。
1回のハイライト的な、センセーショナルな、ベストプレイみたいなものにフォーカスして
自分の実力を測ったりとか、今後の収益予測を立てたりするというのは、
凄く危険で、出された数字というのを信頼するには当たらないわけですね。
だから、こんな感じで、負けも勝ちも含めた期待値というものをしっかりと拠り所にして、
トレードプランを立てたりとか、自分の実力を測る…ということをしてほしいな、と思うわけです。
もう1個、これは履歴の中から期待値というものを見るまでの、要は手順みたいな話までをしたんですけど、
「期待値」というのがそもそもどういう概念なのか、というのをもうちょっとしっかり知ってほしくて。
ちょっとスライドを1枚だけ用意したので、それを見てもらいたいなと思うんですけど…。
「期待値」、先ほど「トレード履歴の純利益をトレード回数で割れば出ますよ」
という話をしたんですが、もう1つの公式というのがあります。
この公式もしっかりと…普段使うことは無いと思うんですけど、
期待値という概念をしっかりと理解する上で、この公式もしっかりと頭に入れておいてほしいな、と思います。
期待値を求めるもう一つの公式
期待値を求めるもう1つの公式というのを出しました。
「期待値=平均利益×勝率-平均損失×敗率」
…というのが出ているわけですね。
よく「勝率が大事か・リスクリワードレシオが大事か論争」みたいなのがありますけれども、
結局はどっちも大事なんですよね。どっちも大事なので、なかなか、その論争というのは決着がつかないんですけど…。
そのどっちも大事な、勝率とリスクリワードっていう両方の概念を
バランス良く要素として含めることが出来ているのが期待値だよ、というのを表す公式です。
平均利益…勝ちだけ足して、勝った数で割る、ということ。…勝っている時に平均で幾ら勝っているか。
一方で、こっちは、負けている時は平均で幾ら負けているか、というやつですけど。
これとこれが計算の要素に含まれるということは、
リスクリワードは計算の要素に含まれる、ということになります。
勝率と敗率が出て来ますけど、これはこのまま勝率が計算の要素に含まれている、
ということを表すことが出来るわけですね。
だから、期待値というのは、もう1つの公式としてこういうものがある。
要素として、平均利益、それから平均損失…つまりリスクリワードですね。
それから、勝率・敗率というものを含めることが出来ている、
というので、皆が「こっちが大事だよ」とか「あっちが大事だよ」
と言っているようなこういった要素が両方入っている、バランスの良い指標なんだよ…
ということも押さえておいてください。
だから、なかなか使える指標なんだよ、という話ですね。
ここまでは…、忘れるところだったんですけど、
リアル口座…普段運用している口座の期待値を出す方法だったんですけど、
もう1個、「バックテストの中で期待値をどういう風に見付けるか」という、「読むか」というところですね、
これもお伝えしておこうと思います。
バックテストの中で期待値をどういう風に見付けるか
システムトレードする人、コードを書く人、システムを使う人、いますよね。
バックテストって必ずすると思うんですけど、そのバックテストを通じて結果が出ますよね。
いつも僕、YouTubeで検証とかをやった時は、ここでEAを回して、
グラフを見て、レポートを見て…っていうことをやっていますけど、
レポートの中に期待値というのが出ています。
普段あまり触れていなかったんですけど、実は出ているんですね。
それがここにありますよ、というところだけはしっかりとお伝えしておこうかなと思います。
「期待値」という言葉ではなくて、「期待利得」という言葉になっているんですね。
1回のトレードあたり5.32ドルになっていますよ、ということですね。
僕のリアル口座に比べるとここの数字が随分ショボく見えるかもしれないんですが、
これは単にバックテストのロットが0.1ロット固定でやっていたから、
金額ベースにすると大したことない感じになっちゃう、ということなんですけどね。
ちなみに、これ、僕がメイン口座の中で回しているEAの中の1個の結果なんですけど、
それで行くと、1回あたりのトレードで0.1ロット固定した場合には、期待値が5.32ドルになりますよ、
ということがここで分かったりしているんですね。
これも「レポートの保存」というのをクリックすると、
レポートを保存することが出来ます。
凄い似ているんですけど、こんな…グラフが上に行っているところは違うかな?
…あ、あと、そうだ、すみません。
統計指標のところの上のところに来ていますね。
まあ、こんな感じにレポートとしても出すことが出来て、
どういうわけかバックテストレポートだけ日本語で、
普通のトレードレポートは…さっきの「詳細レポート」っていうのが英語表記なんですけど、
その辺も慣れればそんなに問題無いかな、と思うんですけど。そんな違いがあったりしますね。
期待利得はここにありますよ、
ということですね。5.32ドルです。
純利益1,404ドルというのを、264回の総取引数で割った、という数字ですね。
そんな感じになっています、ということです。
リアル口座でどういう風に期待値を見るか、
それからバックテストレポートからどういう風に期待値を探すか。
「期待値」というものの概念は取引履歴の中の純利益をトレード回数で割る、
というだけではなくて、もう1個、勝率とリスクリワードレシオっていうものを含めた計算式でも
期待値というものは割り出すことが出来る…
このことから、トレードで一般的に凄く重要だといわれている、
勝率、それからリスクリワードという2つの概念が、
期待値というものにはバランス良く盛り込まれているということが分かるんだよ、
ということ…こういったことについて、今日はお話ししました。
今後トレードをする上で、ご自身のトレードの実力を測ったりとか、
システムの実力を測ったりとか、あるいは「そのトレード・システムを続けていった時に、
どういった収益予測が立てられるのか」ということ…こういったことを考える上で、
上手く、この期待値という概念を活用してもらえればと思います。
はい、以上になります。
まとめ
はい、如何だったでしょうか?
長期的視点に立って、今後の収益の見積もりをしていくっていうことが大事だ、
ということを前提にして、ただその見積もりっていうものが、
今日の冒頭コメントで言ったような、ただの皮算用になってしまっては意味が無いわけですね。
だから、どういったところを拠り所にして今後の収益予測というか、
見通しを立てていくか、というそのメソッドについて、今日は1つ紹介させてもらいました。
どう聞こえるか分からないんですけど、
「期待値」っていう言葉、僕が初めて聞いた時には
「なかなか難しそうな概念だな」という印象を受けました。
「期」「待」「値」という言葉だけ聞いた時に、
その内容を知らずに、字面を見た時に、「難しそうだぞ」っていう感じがしたんですけど…。
意外と今日、その手順なんかをシェアしてみたら…簡単ですよね。
是非、分かりやすい概念を上手く活用して、
使いこなして、今後のトレード、あとは多分ビジネスの方にも応用出来るような話じゃないかな、
と思うので、皆さんのフィールドで活用していただければと思います。
はい、以上になります。
今回の動画が少しでも勉強になった・役に立ったと思っていただけた方は、
チャンネル登録と高評価、是非よろしくお願いします。
「ポジションがどうの」とか「期待値がどうの」とかっていうあの履歴を見せましたけれども、
あの口座のトレードのポジション共有ですね…
「今、ポジションを持ちました」とか「決済しました」
というのをTwitterの方で共有しています。
興味がある方は、是非フォローまでお願いします。
はい、以上になります。それでは皆さん、ごきげんよう。