ポートフォリオ分かってないやつ多すぎ問題

ポートフォリオ分かってないやつ多すぎ問題

どうも、メタトレ研究所のHiroです。
今回は「金相場」、これについての動画を撮ろうと思います。

日頃トレードしている様子を、ライブだったりとか、Twitterで皆さんにお見せする機会が多いんですけれども、そういったものを見た人からたまに、

「金はトレードしないんですか?」
ということを訊かれます。

そうですね、その質問に対してまず答えておこうかなと思うんですけど、
金、トレードしていません。

その理由についても、今日動画の中で話をしようと思っているんですが…。

その前に、1つ、遊びというか実験的な試みとして、
「日頃、僕が為替相場の中で用いているアプローチが金相場の中でも通用するのかどうか」
というのを今日、実験してみたいなと思っています。

僕は日頃、自作のEA…自動売買のプログラムですね、
これを回すことによって資金運用をしています。

扱っている取引対象が、ドル円をはじめとした為替なんですよね。

その為替の中で、そのプログラムを回して運用しているんですけど、
その同じプログラムを仮に金相場の中で回してみたらどういう結果になるのか、
というのを皆さんと見ていきたいわけです。

プログラムは同じもの、特にどうも書き換えることなく、金相場のドル立てですね、厳密には。

金相場のヒストリカルデータの中でこのEAを回したらどういう結果になるか、
というのをバックテストしてみるだけなんですけど、
いろんな考察が得られるのではないかな、と思っています。

よく議論になりますよね、「しっかりとしたテクニカルは取引対象を選ばない」みたいな。

「特定の通貨ペアだったりとか特定の金融商品の中だけで勝てるのではなくて、
きちんとした王道を行くテクニカルというのは、いろんな商品に通用するし、
どの時代になっても廃れないものだ」みたいな。

今日、別にそこに白黒つけるっていう意図ではないんですけれども、
1つ、そういったことを判断するための一例にもなるんじゃないかな…とか、
今日の結果を見ることによって、いろんな考察を皆さんの中で見出せるのではないかな、
という…ちょっと丸投げ感ありますけどね、やってみようと思います。

今日はエンタメ的な回ですかね。

その中で、1つ2つ、勉強になることがあればいいな、
と思っていますけれども。そんなことを皆さんの前でやっていきたいと思います。

はい、それではいつものようにキャプチャーを見ながらバックテストをする様子を
皆さんと見ていきたいと思います。それでは、ついてきてください。

クリッパーエムを使ってテストしてみる

はい、それでは僕が普段回しているEAのうちの1つ、
「クリッパーエム」というやつがあって…。

コミュニティの人にはどういう内容かっていうのもお伝えしているやつなんですけど。

この動画の中では、そのロジックの詳細については話しません。
ちょっと長くなっちゃうので。

もっと別に伝えたいことがあるので、
そっちにフォーカスした動画にしたいなと思っているんですけど…。

「これが金相場の中でも通用するのか・しないのか」というのを見ていきたいと思います。

そもそも、金云々の前に、「僕が普段使っているロジックがどういう成績になるのか」
というのを多分YouTubeでお話ししたことは無いし、見せたことも無かったと思うので、
まずは普通に「為替の中でどのくらいの成績なのか」というのをお見せしたいなと思います。

このロジックは主にドル円で回していることが多いロジックなんですけど、
これを…チャンネルでは「いろんなロジックをバックテストして、その様子を皆さんにお見せする」
ということをやっているんですけど、

フォーマットに従って、僕のロジック…「『僕自身が作ったロジック』を回したらどういう成績になるのか」
というのをまず見て、それから「金相場になったらどうなるの?」という、
そういう順序で見ていただきたいな、と思います。

ドル円で全ティック使います。

ビジュアルにはしなくて良いかな、ババッと見せたいので…
ビジュアルじゃないモードでやっていきます。

16年から18年の3年間、いつも通りですね。
「期間」というのはタイムフレームですけど、1時間足で回していきます。

スプレッド、1.0で行きますよ…という感じですね。

はい、では早速回していこうと思います。グラフも出しておこうかな…。

普段Twitterでポジション共有していますけれども、
あれはポートフォリオ運用になっていて、4つのEAが回っているんですよね。
その中の中核を成す、1つ、EAがこれですよ…ということなんですけど。

…はい、こんな感じになりました。

ビジュアルじゃないモードなので、一瞬で終わりますね。

あ、資金管理について言い忘れたんですが、
「1万ドルに対して1万通貨」といういつものパターンでやっています。固定ロットですね。

レポートを見て行こうと思うんですが、こんな感じになっています。
トレード回数が264回、プロフィットファクタが1.54、勝率が54.55%…という感じになっています。

あまり勝率が高いロジックではない、という感じですね。

「じゃあリスクリワードレシオが凄く良いのか?」というと、
そうでもなくて…。

だから、何が長所かよく分からないロジックなんですけど、
どこかに尖ったというロジックではないんですけど、
リスクリワードレシオに関しても…9:7ぐらい?

1.2とか1.3とか、そのぐらいですかね?
そのぐらいのリスクリワードレシオ。

勝率は54.55%、プロフィットファクタが1.5ちょい…
という感じですかね。

これがベースで、「ではこれが金相場に行ったらどうなるのか」
っていうのを見ていきたいわけですよね。

同じEAで金相場をバックテストしてみる

早速見ていこうと思うんですけど、金相場…金ですね。

実は結構、MT4のブローカーでも金の取引が出来るところがあります。

これ、今、FXDDのデモ口座で回しているんですけど、
DDでも金はあって。金と米ドル…米ドル建ての金価格を取引するような感じなんですけど、
「どこに金があるか」ってすぐ分からなかったんですよね、
昔…。これです…「XAUUSD.」、これが金ですね。

右に「Gold」って書いてあるから分かるかもしれないんですけど、
通貨ペア…通貨名、通貨じゃないんですけど、取り扱う商品名の頭が「X」になっているやつは、
通貨とかみたいに国名が付かない…国の後ろ盾のない商品に付く記号、という感じです、「X」は。

だから、まあ金属ですよね、金というのは。そういうものは、
どこかの国で発行しているものではない、国籍があるものではないので、
「X」というのが最初に付いたりしています。

その上に「XRP(リップル)」って付いていたりしますけど、
リップルも頭が「X」になっていますよね。

「何かの国に属しているものではないんだよ」というのを表すものですね。

ビットコインも「BTC」と表記されることが多いんですけど、
ブローカーとか金融機関によっては「XBT」という風に表記するようなところもあったりします。

ビットコインもどこかの国籍に属するものではないので、
敢えてそういう「X」を頭文字にした表記になっている時もあったりします、
ということですね。

後ろの「AU」というのは、普通に元素記号ですね。

1個下、「AG」の方が多分馴染みが多い人も多いかなと思うんですけど、
消臭剤とかで銀イオンを使ったりしているものがあったりするので…
「XAG」というのがSilver(銀)になります。

覚えておくと探しやすいかな、という無駄情報でした。

その金でやっていこうと思うんですけど…あとは何も変えずに同じEAを金の中で回す、
ということをやっていくんですけど、果たしてどういう結果になるでしょうか…ということですね。

若干、為替よりも激しい雰囲気ではありますけれども…。

もう終わりましたね。レポートを見ると…まあ一応勝った、「一応」…という感じですね。

プロフィットファクタが1.14、勝率が51.4%だから…まあドル円の時よりは3%ぐらい下がっている、という感じですかね?

平均勝ちトレード・平均負けトレードというのが、少し大きくなるんですね。

金の方が値動きが大きい、値幅が大きい…ということなんだと思うんですけど、
資金管理が同じ中で、さっきドル円でやっている時は平均の勝ちトレードが27ドルぐらいでしたよね、
負けトレードが平均で21ドルだったんですが、金だと47ドルと40ドルになっている、というような感じです。

大きくは変わらないんですが、全般的に見劣りするような形になった、という感じですかね?
普段ドル円でトレードして勝っている手法が、金でも一応勝つことが出来る…
というような感じになっているのかな、と思います。

こういう数字を見た時に、いろいろと可能性が考えられるわけですけれども、
僕だったらまず何を考えるかというと…、両方勝っているわけですよね、
両方勝っているので、もし良ければ両方回せたら良いな…という。

要は、ドル円でも、金でも、同じシステムを両方回すことが出来ないだろうか?
どうだろうか?
…というのを一応検討する、というのがいつもやっていますね。

特に、まあ今バックテストしたのが金と米ドルのペアの取引です。
普段トレードしているのがドルと円のペアの取引なんですよね。

「ドル円」って頭に「ドル」があって、「金ドル」というのは「ドル」がお尻の方にあるわけですよね。
だから、これ多分値動きなんか、特に「金とドルというのが一般的に逆相関である」と言われている。

…「片方が上がっている時には片方が下がるし、片方が下がっている時にはもう片方が上がるような関係である」
と一般的にも言われているし、通貨ペアの並び順を見ても、片や左側にドルがある、
片や右側にドルがある…というので、恐らく逆相関になるのではないかな、と思うんですよね。

逆相関になるペア同士を上手くポートフォリオ化することが出来たならば、
良い感じに、片方が勝っている時はもう片方が負けて、片方が負けている時にはもう片方が勝つ、
みたいな補い合うような関係を作れるのではないかな…ということをちょっと検討したいな、と思ったりするわけですよね。

「では、本当に金がドルと逆相関関係にあるのか?」
というのを、一般論としては常識みたいな感じで言われているんですけど、本当にそうなっているのかというのをまず確かめたいな、と思うんですよね。

その方法については、これについてだけ述べた動画というのがあるので、そちらも是非、前に上げたやつをチェックしてほしいんですけど、通貨ペアの値動きを10年分とか持って来て…2010年から2020年の4月までの全部、価格データを引っ張ってきて、日足ですけどね、相関性を測る。

「片方が前の日よりも上がった時に、もう片方が上がるのか・下がるのか?」
…というので、相関係数を測っていく、ということをやっていきたいんですよね。

Excelの中に、黄色い価格データと、青い価格データを用意したんですが、
左側(黄色)がゴールドとUSドルの通貨ペアというか、交換レートですね、価格データです。

始値・高値・安値・終値の順番に並んでいます、というような価格データになっていますね。
こっち(右側・青)がドルです。こっちも、始値・高値・安値・終値という順番に並んでいます。

それぞれの日々の価格の上下をこっちに引っ張ってきて、相関係数を測っていきたいなと思うんですけど…。

こっちからこう持って来て、「,」付けて、こっちからこう持って来ると…。
やっぱりマイナス0.69295という風になっているので…

これがどういう数字かというのは、前に相関係数の話をした時に話をしたんですが、
「マイナス0.7を超えてくると、めちゃくちゃ高い負の相関関係が認められる」と一般的に言われていて。

価格データで言うと、例えば金が上がった時には、ドルは下がっている蓋然性が結構高いよ、というような判断になっていくんですね。

だから、一般的に言われている、その、

「金とドルは逆相関関係にあるんだよね」
「金はリスク回避をする時にお金が集まりやすい・買われやすい資産である一方で、ドルはリスクオンの状態の中で買われることの多い商品なんだよ」

…という風に、一般的にそういう理由付けで逆相関関係にあるよ、と言われることが多いんですけど、
実際にこの価格データの相関関係を見ても、一定のそういった性質が見られる、
というのがこれで確認出来たわけですね。

それぞれの取引のパフォーマンス…さっきバックテストしましたけれども、
これらの結果というのをいつものQuant Analyzerで読み込んでみるんですね。

こっちがドル円の結果、こっちが金ドルの結果なんですけれども、ポートフォリオ化して、こっちに出してみたんですよね。

で、グラフを出してみる…これもよく見るグラフだと思うんですけど、青い方がドル円で取引した時・赤い方が金とドルのペアで取引した時、という感じなんですけど…まあ一見してこうグラフを見た感じ、それぞれの運用がもう片方の運用を補うようにはちょっと見えない…という感じですね。

まあ、値動き自体は逆相関なんですけど、実際にその相関係数なんかも、ちょっとこっちで、パフォーマンス自体で測ってみようと思うんですが、プラスなんですよね。

プラス0.2というので、そんなに係数自体、絶対値自体が高くないんですけど、どちらかと言うと片方が勝っている時にもう片方も勝っているし、片方が負けている時にもう片方も負けている、というような傾向が強い、という…そういう結果になってしまうわけですね。

こういったものを同時に回す意味ってあまり無いんですよね。

さっき、「ポートフォリオ化が出来ないだろうか?」という話でそもそも今、これ、話をしているんですけれども、相関関係がプラスになってしまうような2つのシステムというのは、ポートフォリオ化してもあまり意味が無い。

片方が勝っている時にもう片方が負けていてほしい、片方が負けている時にもう片方が勝っていてほしい…というのがポートフォリオの意図なので、だったらもう、1つのシステム、1つの通貨ペアの中で、ロットを2倍にすればそれで良いよね、という話になっちゃうので、そういうことがあって、「金は取引をしない」っていうような結果になっちゃうわけですね。

金を新たに加えたところで、パフォーマンスとしてあまり良くならない、ということが分かっているので、金は取引しない、という結果になったわけですね。

そもそも、何でその値動き自体が逆相関関係なのにパフォーマンスが相関関係…正相関関係になってしまうかというと、そもそもこの僕が行っているトレードというのが「ロングショート戦略」…要は、ロングもショートも取るような戦略だからですね。

だから、例えば共に買持をするだけのロジックであったならば、価格データの逆相関関係というのがそのまま成績の方にも同じように反映されるんですけれども、それぞれがロングもショートもポジションを取るようなシステムになっていますので、例えば、ドル円でロングを取っている時に金の方はショートを取っている…みたいな感じのことも起き得るわけですね。

そういったことが起きると、価格データの逆相関関係というのが成績の方にそのまま反映されていかない、ということになるので、こういったロングショート戦略同士のものというのは、商品を広げる形のポートフォリオ化というのはなかなか難しい、という風になるわけですね。

そもそも、「ロングもショートも取る」ということ自体が値動きに対する1つのヘッジになっているわけなので、その他のヘッジ方法が上手く使えなくなってしまう、という…そういったデメリットもあったりするわけですね。
…抽象的な話を長々としたので、分かりづらくなったかもしれないんですけれども、そんな理由で、結局ここのポートフォリオ化をする意味が無い、ということですよね。

現状、この手持ちのシステムの中で「金まで取引対象にする」ということはしていない、ということでした。
ちょっと長い動画になりましたけれども、以上になります。

まとめ

はい、如何だったでしょうか?

流石に普段回しているドル円での成績には及ばないものの、一応金相場の中でもプラスにはなっていたんだな…というのが分かったと思います。

その上で、
「なぜ金相場の中で回さないのか」
「勝てるならやればいいじゃん」
と思われた方も凄く多いんじゃないかな、と思うんですけど、

「敢えてやらない理由は何なのか」というところまで今日理解いただけたかな、と思うんですけど…。

今日は遊びみたいな感じで、ちょっとそういう知識的なものもお話しさせてもらいましたけれども、そういった、日頃の僕の考え方みたいなものが今回の動画から少しでも理解いただけたら嬉しいなと思っています。

はい、そんな感じで、今日の動画は以上になります。

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はい、以上になります。
それでは皆さん、ごきげんよう。