【ガチ解説】通貨ペア間の相関性を知ると優位性が上がるかもという話

どうも、メタトレ研究所のHiroです。
今日は「通貨の相関性を知ると、取引の優位性が上がるよ」という話をします。
「相関性」ってよく話題に上りますよね。
例えば、「ドル円とユーロドルは逆相関だよね」とか、「ポンド円とドル円は正相関だよね」とか、「先進国通貨と新興国通貨は逆相関だよね」とか…あれって本当なんでしょうか?
あれを言っている人のうち一体どれだけの人が、それらの通貨ペア間の相関性をちゃんと計算してからそれを言っているんでしょうか。
僕のチャンネルを見てくれている人は、僕が日頃から大切にしているスタンス、即ちこれは、「自分でちゃんと見ようね、調べようね」ということ、これを大事にしようね…ということなんですけれども、こういったことをよく理解していただけていると思います。
ですから今回に関しても、通貨ペア間の相関性を実際に計測する、計算して数値化する…この数値化したものを「相関係数」と言うんですけれども、それを出すまでの過程をお見せしたいなと思います。
使うものは、MT4とExcelだけです。
ですから、この動画を見れば…この動画を見た人は誰もが、ご自身の手元で、今後、通貨ペア間の相関性を自分で調べることが出来る、ということになります。
いつもであれば、その検証の過程とか結果とかを皆さんとシェアしているわけですが、大体コードを書けないと「皆さんの手元でも同じことをやってください」と言うのは無理だったんですけど、今回に関してはそういった技術無しに、「MT4とExcelを持っている人は誰でも出来る」というような、そんなメソッドでやっていきますので、いつもより再現性の高い検証過程を見ていただけるかと思います。
そんなことで、これから実際にそのMT4とExcelを使ってどのように通貨ペア間の相関性を出し、相関係数を計算するかということをお見せしたいと思いますので、じゃあ一緒に画面を見ていきましょう。
それでは、ついてきてください。
通貨ペア間の相関性をどのように測るのか
はい、それでは「通貨ペア間の相関性をどのように測るのか」について説明をしていきたいと思います。
使うものは冒頭でも言った通り、MT4とExcel、この2つのみになります。
今、お馴染みのこのMT4のチャートを見て貰っているわけですけれども、ここにユーロドルの日足のチャートが出ています。
ここから、価格データをまず出力して、出力したものをExcelで見ながら、Excelの中で計算して、相関係数を求める…という2段階ですね。
「出力」、それから「計算」という、2段階に分けて話をしていきます。
出力なんですけれども、そういうことをやっていくかということをざっくりお伝えしておくと、今、ローソク足、出ていますよね。
このローソク足は元々どういったものだったか・どういったデータだったかというと、いわゆる「四本値」という数字のデータだったわけですね。
「四本値」というのは、始値・高値・安値・終値…こういった4つから成るわけですけれども、元々こういった数値データだったものを、ローソク足の形に視覚化するっていうことを通じてこのローソク足は描画されているわけですけれども、出力をする際には、これExcelで計算したいので、今言った流れの逆向きの処理をしていく、ということになります。
こういったローソク足の形になっているものから、もう一度数値に戻すようなイメージになるかな、と思います。
「説明として正確か?」と言われると微妙なんですけれども、イメージしやすいように今みたいな説明をしましたけれども、とにかく数値…Excelで数値を扱いたいので、それ、Excelで扱える数値データにして出力をする、ということをするわけですね。
データの形式としてはCSVといわれるデータファイルになるんですけれども、どういう風にやっていくかというと、この、まず扱いたい価格データである通貨ペア…今回であればユーロドルを例にとってやっていますけれども、ユーロドルが必要であればユーロドルを表示した状態にして、ツールバーの「ファイル」をクリックします。
それから「名前を付けて保存」をクリックします。
…ってやると、こういう風にフォルダがバッと開かれて、「ここに保存しますよ、良いですか?」というような画面になってくるんですけれども、デフォルトでファイル名が「EURUSD1440」という風になっています。
「EURUSD」=「ユーロドル」は分かるかなと思うんですが、「1440」というのは、これ、日足ですので24時間は1440分、だから「1440分足」みたいな感じで「1440」という風に書いてあるわけですね。
だからここが1時間足であれば「EURUSD60」になるし、5分足であれば「EURUSD5」になる、ということなんですが、こういった…どうだろう、プログラムを書く人であれば、こういう数字、凄い馴染みがあるかな、と思うんですが、「これだと分かりづらい」ということであれば、例えば「-daily」とか、そんな感じで名前を書いて貰っても良いかな、と思います。
すみません、僕の場合は、ユーロドル(EURUSD)が既にここに保存されているので、恐らくこの「保存」をクリックすると…「上書きしますか?」という風に出ると思うんですが、普通に、何もこの同じファイルの名前が…そうか、名前変えれば良いんだな。「EURUSD日足」とかやっても良いかな、と思いますけれども…こういう風にして「保存」をクリックすると、保存がされますよ、と。
保存されたものは…保存というか、さっき「出力しますよ」と言った処理が今終わったわけですけれども、じゃあこの出力されたファイルがどういう風に確認出来るかというと、もう1回この「ファイル」をクリックして、「データフォルダを開く」をクリックして…ここですね。
僕の場合は、いっぱい、この撮影用にいっぱい出力しちゃったので、いっぱいファイルが出て来るわけですけれども、普通は1回目であれば、1個保存したら、当然ここに1個しか無いというような状態になっていると思うんですけどね。
探さなきゃいけないんですけど…「EURUSD日足」、これですね。これをダブルクリックすると、こんな感じで出てきますよ、ということですね。
さっきチャート、初めのところを確認しなかったんですが、一番左に行くと、どうやら2015年の6月29日だったようです。
そこから最新のローソク足までの価格データがこうやってバーッと出て来るわけです。2020年1月3日。
ちなみに今日、収録しているのが1月4日なんですけれども、その前の日ですね、前の日の日足データまで、こうやって出て来るわけですね。
まあ数字がバーッと並んでいて、パッと見て、どれが何を表しているのか、っていうのが分かる人と分からない人とがいると思うので、一応解説しておくと…。
まずAの列…ここは見ての通り、日付です。
Bの列が、そのローソク足の形成され始めた時間。今回であれば日足ですので当然全部0時になっていくわけですけれども、5分足であればここは5分毎の時間が表示されていく、ということになります。
あとは価格データが4連続で続いていくんですけれども、順番としては、C列=始値、D列=高値、E列=安値、F列=終値、ということになります。
どの値を使って相関係数を出しても別に良いんですけれども、通常は恐らく終値を使って相関係数を測ることが多いかと思いますので、ここで言えばFの列ですね、この価格データを使って後で計算をするということになると思います。
それから、今は使わないんですけれども、G列に関しては、いわゆる「ボリューム」と言われる数値が入っています。
1つのローソク足の中で値動きがあれば、ググググッてローソク足、動きますよね。あれがこのローソク足の中で何回起きたか、ってことがここに記録されているわけです。
今回は使わないので、まあ良いかな、と思うんですけれども。
今日は見るところとしては、A列とF列、ということになるかなと思います。
当然、相関性を測る上では最低でも2つの通貨ペアを見て比べるってことが必要になってきますので、相関性を測る対象となる2つの通貨ペアをさっきと同じ要領で出力して、さっき出力したその通貨ペア毎に1枚のシート、という形で出てきますので、それらを…まあ僕の場合は見やすくするためにまとめて表示したりするんですけれども。
例えば、どういう風にしているかというと、さっきと同じ要領ですね。
「ファイル」→「データフォルダを開く」、例えば、「GBPJPYとUSDJPY」(ポンド円とドル円)みたいな感じで開くと、こんな感じになっているわけですね。
左側の青くなっているところがポンド円、黄色くなっているところがドル円の、それぞれ価格データになるんですけれども、こういう風に1つのシートに両方並べてやると、分かりやすくて間違いが少ないかな、と思います。
必ずしも1枚のシートにまとめなくても、相関係数は測ることは出来るんですけれども、こういう風にしておくと良いかなと思います。
今、「間違いが無くて」という言い方をしたんですが、どこで間違えるかというと、日付が揃っていないということが一番間違いとして多いかなと思います。
注意して欲しいのは、この青いエリアと黄色いエリアとを並べて出すんですけれども、ここ、Aの列とJの列、日付がちゃんとここ揃っているかどうか…っていうのは確認して貰いたいと思います。
毎日、「前の日に比べて上がったか・下がったか」っていうデータを日付毎に比較をしていく、というような計算をしていくので、これがズレちゃうと全然相関性が測れないということになっちゃうので、ここがズレないようにするというのは一応注意しておいてほしいところです。
1月2日から始まって、このデータあれば、2020年の1月の3日で終わっていて、261行まで揃っている、というのを確認する。
それがちゃんと出来ていないと、計算の値が間違っちゃうので、注意してほしいなと思います。
これから計算をしていくという2つ目の段階に入っていく
これから計算をしていくという2つ目の段階に入っていくんですけれども、どこでも良いんですけれども、例えばここにその相関係数を表示したいということであれば、ここをダブルクリックして、「=correl( )」、コーレル…みたいな感じのこのやつですね。
恐らく相関係数を表す「correlation index」っていう単語の略語がこれなのかな、という感じがしているんですが、これを入力して…。
「( )」の中に、比較する列を2つ並べて、「配列1,配列2」って書いてありますけれども、「配列1」のところにポンド円の終値の全行ですね…この、「F列全部」というか、「Fの261まで」と、こっちの「配列2」のところに「O1」から「O261」を入れる、という風な感じになります。
じゃあ入力してみようと思います。Fの1から…。「から」の時は「:(コロン)」を使っていくんですけれども。
「=correl(f1:f261)」ですね。この後に「,」を入れて、次に…「=correl(f1:f261,o1:o261)」という風になります。これでEnterを叩くと、こういう値が出てきますね。「0.912065」という相関係数が出てきます。
この相関係数は今、まだ説明していなかったので、簡単に説明しておくと、相関係数は「-1.0」から「+1.0」までの値をとります。
「0」が真ん中にあるようなイメージなんですけれども、正の値が大きくなればなるほど…要するに「+1.0」に近づいていけばいくほど、相関性は強い、「正の相関性が強い」という言い方をして…。
例えば、この通貨ペアの比較で言えば、片方が上がっている時にもう片方も上がっている蓋然性が高い。逆に、片方が下がっていればもう片方も下がっている蓋然性が高い。
…というような、いわゆる「正の相関性が高い」という風に評価されるし、逆に、マイナスの値が大きくなる、「-1.0」に近づいていけばいくほど、「負の相関性が強い」「負の相関性が高い」という風に言われて、例えば、この例で言えば、ポンド円が上がっている時にドル円が下がっている確率が高くて、ポンド円が下がっている時にドル円が上がっている確率が高い…そんな確率が高い、という評価になっていきます。
今ちょっと「確率」という言葉を使ったのが適切かというとちょっと微妙なんですけれども、話を分かりやすくするためにそんな感じの説明をしました。
じゃあ、その数値が「大きくなればなるほど」・「小さくなればなるほど」というちょっとざっくりした言い方をしたので、この個別具体的な、今「0.912065」という値をどういう風に評価するのか、というのがもうちょっと説明をしていくと…。
一般的に相関係数というのは、「-0.2~0.2」の値をとっている時が「相関性がほぼ無い」…要するに「関係無い」「ランダムである」というようなことを言われます。
そこから外に、また0.2だけ行ったところ…例えば、正の方であれば「0.2~0.4」、負の方であれば「-0.2~-0.4」のエリア、ここを「やや相関性がある」というような…「やや」というか、「弱い」相関性が観測されている…というような評価になっていきます。
その外側、…ちょっとスライド作れば良かったな。後でテロップ出しますけれども。…「0.4~0.7」、それと、「-0.4~-0.7」のところ、ここに関しては正・負の相関性、ともに「そこそこにある」というような評価になってきます。
更に大外ですね、「0.7以上」それから「-0.7以下」…一番大外になってくると、ここが「強い相関性が認められる」と…正の方向であれば、もう、片方が上がっている時は大体もう片方も上がっているよね、と。
で、マイナスの相関性が-0.7よりも小さくなっていけば・絶対値としては「高くなっていけば」ということになりますけれども、そうなってきた時には、片方が上がっている時にもう片方は大体下がっているよね、というような評価になってきます。
そういう一般的な尺に当て嵌めてみても、0.91というのは凄く高い相関性、正の相関性が認められる…というような評価になってきます。
こんな感じで、今、ポンド円とドル円なので、肌感覚としては、上級者であれば、「ある程度その相関性は高いだろうな」という予想は出来ていたかな、とは思うんですけれども、実際に数値を測ってみても、とても高い相関性が認められるということが分かるわけですね。
こういった相関性を見た時に、例えばどういう風なトレードロジックが考えられるかというと、例えばポンド円とかって動きが凄く速いですよね。
2019年の年末に掛けては総選挙もあった影響もあって、物凄い突発的な値動きがあったわけです。
ボンって上がったりボンって下がったり…とかっていうことがあったと思うんですけれども、例えば、物凄い勢いでローソク足1本でボンって上がってしまったような時に、買い場が見付からないじゃないですか? ポンド円においては。
そういった時に、ドル円を見てまだ上がっていないのであれば、ドル円の中で…要するにこのポンド円が上がった後にドル円が追随して上がって来る可能性がここからは高い、という風に考えられますので、ポンド円が大きく動いているけれども、それにドル円がちょっと追随出来ていない・まだちょっと遅れを取っているような状況が見られた時には、ドル円の中で買い場を探していく、というようなやり方が考えられますよね。
そういう使い方が1つあるかな、と思います。
通貨の強弱
だから、今、まあ余談になってしまうしこの話をするとまた話が複雑になってくるので、余裕がある人は聞いてくれれば良いかな、と思いながら話をしますけれども、通貨の相関性・通貨ペア間の相関性という話とはまた別の概念として、「通貨の強弱」という考え方があります。
そういった通貨の強弱を測るような、インデックスのようなインジケーターがあったりするわけですけれども、一番一般的なもので言うとドルインデックスなんかがあったりしますけれども、ドルに限らずいろんな通貨を単体として見てそのパワーを表示するようなものがあると思うんですけれども、例えば有名なものだとKu-Chartとか、そんなものがあったりしますけれども、そういったインデックスとこの相関性の係数を…相関係数を上手く組み合わせながら通貨ペアを横断的に見て、「どの通貨ペアでトレードしようか」ということを考える。
片方の通貨ペアが大きく上がっている時に、そこから出遅れている通貨ペアを探し出して、そこでエントリーのトリガー・決済のトリガーというものを探していく…というのも、1つ、トレードの優位性を上げるための1つの方法として有るかなと思います。
今、ちょっと強弱についての動画じゃないので、その辺詳しくは話はしないし、それについて考え始めるとね…今日初めて相関性を知った人にプットの量が多くなり過ぎてしまうので…あまり今日はそれについて触れないですけれども、1つね、余裕のある方はそういったことも含めて研究してみても良いかもしれないですね。
これが、相関性が正の値で、しかもそれが凄く強く出る例についてちょっと見て貰ったわけですけれども、逆に「相関性が負の値で凄く高くなった時」っていうのもちょっと見て貰いたいなと思うんですけれども、通貨ペアとしては、皆大好きトルコリラをちょっと例に挙げてみようかなと思います。
トルコリラの通貨ペアっていうのは、結構スワップ狙いの取引をする人が多いかなと思うんですけれども、例えば、そのスワップを狙えるような通貨ペア…まあスワップについて話をした動画を以前撮ったことがあるので、そっちも併せて見て貰いたいと思うんですが、往々にして「その価格の変動幅が凄く大きくなりやすい」という傾向にあります。
トルコリラに関してもそうですけれども、ボラティリティが凄く高い。
ですから、そのスワップを狙って取引をしている中で、そのスワップを上回る価格変動による含み損が出て来る、っていうことが、1つ、取引をする上でのリスク…懸念材料としてあるわけです。
そういったものをヘッジする意味で、そのトルコリラを入れた通貨ペア…今回はドルとトルコリラの通貨ペアを用いてやってみようと思うんですけれども、これと相関性が負になるものを組み合わせて、それも…両方とも、スワップがプラスになるような方法で持った時に、どっちもスワップがプラスになるような組み合わせで持つことでスワップも多少上乗せ出来る、ということと、何よりも通貨ペアのその価格変動によるリスクをある程度ヘッジすることが出来るのではないか…というような、そんな戦略が立てられる、というところをこれから見て貰おうかなと思います。
まあ本当はご自身でいろいろやりながら探してみてほしいんですけれども、まあ僕がちょっとある程度目星をつけてやってみて、「これがそうなりましたよ」という答えだけお見せするような感じになるかな、と思うんですが…。
その組み合わせとして、1つ良いなと思うのがユーロドルですね。米ドル・トルコリラの通貨ペアと、ユーロと米ドルの通貨ペア、これ、どっちも、まあ証券会社によって違うんですが、まあ概ねどのブローカーを使っても、ショートで取った時にスワップポイントがプラスになる通貨ペアになっていると思います。
…そう、後でそのやり方については簡単にお見せしようかと思うんですけれども、そのスワップポイントの確認の仕方ですね、それについても後でちょっと触れてみようと思うんですが、とりあえず今はどっちもショートで持った時にはスワップがプラスになる組み合わせですよ、ということだけ押さえておいてください。
これについて、さっきも説明したんですが、このF列とP列、これが終値ですよ、と。終値がずっと並んでいて、「日付は揃えた状態で整理してくださいね」という処理まで終わっているところです。
相関性を出していく
これを見て相関性を測っていきたいわけですけれども、じゃあここに相関性を出していこうと思います。そうすると、「-0.65291」という値が得られました。
これはどういうことを表しているかというと、先ほども言った通り、-0.4から-0.7までの相関係数というのは、「まあそれなりに負の相関性がある」というような評価になってきます。
これがもうちょっと絶対値が大きくなって、相関係数が-0.7を下回ってくるような数値になってくると、もうこれは物凄く強い負の相関性が認められる…というような評価になってくるんですけれども、そこに非常に近いぐらいの値、「まあ普通にそこそこ相関性が認められるでしょう」というその値の帯の中で、「物凄く強い負の相関性が認められる」というエリアに凄く近いところにいる、そんな数値…というようなイメージになるかと思うんですけれども。
要するにどういうことかというと、ドルトルコリラが下がっている時に、ユーロドルは上がっていることが多くて、その逆は逆ですよ、というような確率が高いということがここから伺い知れるわけですね。
「ドルトルコリラ」は左側に「ドル」があって、「ユーロドル」は右側に「ドル」がある、というその通貨ペアの並びを見れば何となくそういう予想もつくかな、と思うんですけれども、実際に数値を確認してみてもそういった負の高い相関性が確認出来るわけですね。
先ほども言ったんですけれども、こういった「それなりに高い負の相関性が認められる通貨ペアの組み合わせでもって、同じ方向にポジションを持っていると、価格変動のリスクはある程度相殺することが出来るので、トルコリラの高いスワップを狙いながら、その価格変動のリスクをユーロドルの方でヘッジをする」というような、1つ戦略が立てられるかな、というような考え方があると思います。
そういった相関性のことを考えずに、今ちょっともう3回目やるとクドいと思うのでわざわざやらないですけれども、例えばリラも買って、南アフリカランドも買って、メキシコペソも買って…っていうような欲張りなことを無鉄砲にやる人が結構いますけれども、それらの通貨ペアというのはやっぱり相関性はプラスなんですよね。
ですから、スワップは山盛り貰えますけれども、リスクもその分、山盛りになってしまう…というような、そんな組み合わせになってしまうわけなので、そこまで山盛り・山盛りっていう感じでスワップが取れるわけではないんですけれども、少なくともそのどちらも、スワップポイントのプラスを維持しながら価格変動は相関性マイナスそれなりに高い値、ということで、価格変動はヘッジするということが、こういう組み合わせを取ることによって得ることが出来るという、1つの例になるかな、と思います。
ちょっともしかしたらこれよりも良い組み合わせっていうのがあるのかもしれないですけれども、とりあえずこの撮影用にパッパッパッといろんな通貨ペアを見て探した感じだと、1つね、ユーロドルを組み合わせるというのが良い方法かな、と思います。
先ほどユーロドルに関しても…、これ、ちょっと番外編の話になるんですが、トルコリラに関してもユーロドルに関しても、この2つの通貨ペアですね、どちらも「売りのスワップポイントがプラスになりますよ」というような話をしたんですけれども、これね、ブローカーによってちょっと変わってきます。
ブローカーによってその取引ルールが違っていて、スワップポイントをどれぐらいくれるのか・あるいは取られるのか、っていうのが変わってくるので、この辺は必ず各自、皆さん手元で確認してもらいたいんですけれども…。
どういう風に見ていくかということなんですが、「表示」→「気配値表示」、はい、こういう風になります。
こういう風に表示した上で、この上で右クリックする。それから「通貨ペア」をクリックする。さっきの右クリックする位置は別にどこでも良いんですけれども、とりあえずこの上のどこかしらで右クリックをすると通貨ペアが出ます。通貨ペアをクリックします。
それで、その後に、例えば、さっき「ユーロドルは…」って話をしたんですけれども、ユーロドル(EURUSD)を探して選択した上で「設定」をクリックすると、まあこんな感じで「取引条件」というのが出てきます。スプレッドは幾つですよ、とか…「フローティング」だから「お約束はしませんよ」ということなんですけれども、「浮動スプレッド」「変動制」ですよ、という意味ですけれども、いろんな条件が出てきます。
下の方に行くと、「買いスワップ」「売りスワップ」というのが出てきます。このブローカーは買いに関しても売りに関してもプラスにしてくれているみたいなんですが、この辺が、「売りだけプラス」のところとか、「通貨ペアによっては買いだけプラス」のところとか、いろいろあるわけですね。
ですから、ここを見て、その通貨ペアでロングを取ったらスワップポイントがどうなって、ショートを取ったらスワップポイントがどうなるか…っていうのを、ちゃんと確認して貰いたいと思うんですが、今回の場合は売りスワップを知りたかったわけですね。
なぜかというと、後で見ますけれども、トルコリラの売りスワップがプラスで相関係数がマイナスだからです。
両方とも売って、その上でスワップがちゃんと手元に残るような通貨ペアを探していたので、まあ「売りスワップがプラスだと良いね」ということなんですけれども…。
そういう意図があってユーロドルを選んだわけですけれども、とにかくこれで確認出来ますよ、この場合買っても売ってもとりあえずスワップポイントは極めて小さいんですけれどもマイナスにはならない、ということが分かるわけです。
ちなみに通貨ペアの頭文字っていうのはJIS規格で決まっているものらしいんですけれども、不思議ですよね。「TRY」って「トルコリラ」なんですけど…。Turkishliraって書く時に「Y」ってどこにも付かないんですよね。何で「Y」なのかな…っていつも気になっているんですけど…。
まあ、どうでも良いですね。
同じ要領で、ドルトルコリラのスワップを確認すると、売りスワップが30.8、買いスワップが65.9ということで、売った時にはスワップポイントがプラスになるということが分かるわけです。
そうですよね、トルコが高金利通貨ですので、当然このドルトルコリラという通貨ペアは売った時に沢山スワップが貰えるということになるわけです。
なので、ドルトルコリラで売る・ユーロドルで売る、ということをする…そうするとスワップポイントに関してはプラスになっていく。一方で、価格変動の相関性はマイナスなので、その価格変動によるリスクはある程度ヘッジが出来る、というような見立てが立てられるわけです。
こんな組み合わせをいろいろ探してみると、何も考えずに高いスワップの貰える通貨ペアをただ買うだけとか、ただ売るだけにするとか、あるいはそういったものばかりを組み合わせて同じ方向にポジションを取るよりも、安全に優位性を高めることが出来るかな、と思います。
そんな感じで高い相関性が正の方向に認められた時も、負の方向に認められた時も、いろいろそれをいかようにも活かしていく方法がある、ということですね。
なので、いろいろ、この今4つの通貨ペアで2つの組み合わせを例にとって話をしましたけれども、色々皆さんも手元の方で確認をして、いろいろ研究をして、良いものを見付けて、いろんな戦略を考えてみて貰いたいと思います。
以上になります。
まとめ
はい、如何だったでしょうか?
通貨ペアの価格データを出力して、Excelの中で相関係数を計算する。そして得られたその相関係数から、どんなトレードアプローチが考えられるか、という例を挙げるところまで今日は見ていただきました。
冒頭でも言った通り、誰でも出来ますよね、このやり方であれば。
でも、誰でも出来るんだけど、やっている人が少なくて、「やり方が分からない」…その価格データをExcelで見られる、「CSVファイル」って言いますけれども、あのデータをどうやって出力するかを知らないがために、これを調べるためにOANDAに700ドルとか900ドルとか、ちょっと忘れたんですけど、年間払ってデータを得ています、っていうような人が知り合いにいましたけれども…。
結構無料でいろんなことが出来ますよね。今回はその一例だったと思うんですが、とにかく今回に関しては、凄く手軽に誰でも出来るやり方ですので、是非、今日お見せした通貨ペアに限らず、いろんな通貨ペアで数値を測って、「そこからどういった戦略が考えられるか」というのを考えて研究してもらいたいなと思います。
ということで、今回の動画は以上になりますけれども、今回の動画が少しでも勉強になった・役に立ったと思っていただけた方は、チャンネル登録と高評価を是非よろしくお願いします。
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以上になります。
それでは皆さん、ごきげんよう。