勝ちたければ連敗確率を求めよう

勝ちたければ連敗確率を求めよう

どうも、メタトレ研究所のHiroです。

今回は、「連敗確率の求め方」、これについての動画を撮ります。

以前に、「勝率50%って『2回に1回勝つ』っていう意味で合ってるんだっけ?」っていうような内容の動画を撮りました。

ああいう趣の動画って、実はあまりそれまでは撮ったことが無かったので、新しい試みっていう感じで公開してみたんですけれども、意外と評判が良かったので、派生というか、似たようなジャンルについて別の話をするというか、発展した話をする、というような回になっています。

先ほどの動画、そちら、まだ見ていない方は概要欄の方にリンクを張っておりますので、是非そちらも併せて見てほしいな、と思うんですけれども…。

今日は連敗確率についての話です。

何でこの連敗確率っていうものが重要になってくるかというと、資金管理を決める上で結構重要なファクターになるからです。

1回のトレードに対して資金の何%のリスクを取ったら良いか、っていうのはトレーダーの皆さん悩むところだと思うんですけれども、これ、「何%のリスクを取ったら良いか」というのは一概には言えません。

それはなぜかというと、この「何%のリスクを取るか」という問題はシステムなり手法の性能に依存するからですね。

例えば、毎回毎回、初期資金に対して、5%のリスクを取りながらトレードをしていくとした時に、仮に20連敗した場合には、資金が全部無くなるわけですよね。

じゃあ、「その20連敗する確率ってどのくらいなんだろう」っていうのは、元々のシステムが持っている勝率によって決まるわけです。

皆さん、自分のトレード手法、トレードシステムの勝率っていうものはある程度把握されていると思いますから、その既に持っているデータから、「何連敗する確率は何%なのか」っていうのを割り出せるようになって貰いたな、というので、この後の説明をしようと思っています。

説明は、やっぱりこれはどうしても、計算の話が出て来ますから、こうやって前向きにずっと喋っていても、多分途中で脱落する人が沢山出て来てしまうと思うので、今回も資料を用意しました。

資料を見ながら説明をしていきたいと思いますので、この後は一緒にキャプチャーを見ながら話をしていきましょう。

それではついてきてください。

勝率と連勝・連敗の確率

はい、それでは「勝率と連勝・連敗の確率」っていうスライドを作ったので、これを使って説明をしたいと思います。

与えられた勝率から、連勝する確率・連敗する確率っていうのはどれだけのものなのか、っていうのを計算する方法…今日はここまでを話をしようと思っています。

実は、本当に話したいことっていうのは、今日の内容ではなくて、この先にあるんですけれども、その動画を撮ろうと思った時に、いや、そもそも今日これから話すことが分かっていないと、本当に話したいことが分からないぞ…って思ったので、急遽、その間に挟むっていうので、この動画を撮ろうと思いました。

ですから、もしかしたら数学とか算数が元々好きだった人にとっては、めちゃくちゃ退屈な話になっちゃうかもしれないんですけれども、このチャンネルは初心者の人から上級者の人まで多くの人が見ていますから、そういった人達が皆、後に撮る動画の内容を理解出来るように、っていうことで、一旦足並みを揃えるために、こういった基礎知識というものを頭に入れて欲しいな、というのでこういう内容にしていますので、お付き合いいただければと思います。

今言った通り、初心者向けの話なので、一応連勝連敗の前に、「勝率とは何か」っていうのを簡単に話をしておきたいと思います。

流石にそんなにね…これすら分からない人っていうのはそんなに多くないと思いますので、サラッといきますけれども。

勝率っていうのは、トレードであれば、
「トレード全体の中で、勝ちトレードというのはどれだけの割合を占めるか」
という話なわけですね。


ですから、「勝った数」を「トレードの回数」で割ってやれば、勝率は出ます。

もしもパーセント表示にしたいのであれば、それに100を掛けてやればそれで良い…って、そういう感じです。

敗率に関しては、勝率を求めた後に、100から勝率を引けば求められますよ…というような感じになっていますので、ここは押さえておいてください

ここから、「連勝率」「連敗率」というのをどういう風に計算するか、というのをこれから説明していきます。

連勝率・連敗率


こんな感じです。「連勝率」・「連敗率」ってありますね。連勝率っていうのは…、まあ連勝率の方が分かれば連敗率も同じなので、「勝ち」が「負け」に変わるだけですから、勝率と敗率が両方求まっていれば、どちらも同じ方法で求めることが出来ますから、勝率の方を使って説明をしていきたいと思いますけれども…。

「連勝率=勝率^連勝数」
連勝率っていうのは勝率を「”連勝数”乗」すれば良いです、っていう意味です。
この「^」、見慣れないかもしれないんですけど、これは1乗、2乗、3乗、4乗…って右上に数字、指数って書きますよね。あの、分かりますか? 後でこの辺に画像を出そうと思うんですけれども、よく算数の教科書に出ていたやつですね。

あれをタイピングで表そうとすると、こういう風に書くみたいです。なので、そういう風に書きました。
そういう意味だという風に理解して欲しいなと思います。

これ、代入しちゃった方が分かりやすいかな、と思いますので、例えば「3連勝の確率を知りたい」…

「50%の勝率の手法で3連勝する確率というのを知りたい」ケースを代入して、今から考えてみたいと思うんですけれども…。

勝率50%の手法が3連勝する確率を求めたい時には、この式にどういう数字が入るかというと、まず、ここの勝率のところには当然「50%」というものが入りますね。この連勝数のところに「3」なので、
「50%×50%×50%」

という風に、3回50%を掛けてやれば、「50%の手法が3連勝する確率」というのを求めることが出来ます。

 

じゃあ、実際に電卓を使ってこれをやってみたいなと思うんですけれども。

「0.5×0.5×0.5」

をすれば良いわけですね。0.5が3回掛けられているので、これで「50%の勝率のものが3連勝する確率」というのを求めることが出来るわけです。

「0.125」
という数字になりました。

間違えないでくださいね、「0.125%」ではありません。「1」が「100%」ですから、さっき言った通り100を掛ければ良いんですけど…はい、「12.5%」ですね。

ですから、50%の手法が3連勝する確率っていうのは「12.5%」だ、というのがこれで分かるわけです。

負け率に関しても同じですね…敗率に関しても同じ計算の仕方で出てきます。

50%の勝率の場合は、負ける確率も50%ですから、同じく、3連敗する確率も「12.5%」になりますよ、ということがこの計算で分かるわけです。

はい、そんな感じで、3連敗する確率を求めることが出来ますよ、というスライドを作っていたんですが、ちょっとスライドの前に電卓に移っちゃったので…。

今やったのがこのスライドでした、ということです。

連勝・連敗の可能性

今、この計算の過程を見て貰ったら分かったかもしれないんですけれども、連勝の数、あるいは連敗の数っていうものが増えれば増えるほど、それが実現する可能性っていうのはどんどんどんどん低くなっていくんですね。

今、3連勝…まあ3連敗でも良いんですけれども、その「3」っていう回数ですね、続く確率で言うと、「12.5%」という数字が得られたんですけれども、これが仮に「10回」だった場合にはどうなるかな、ということを計算してみたいんですけどね。

「0.5×0.5×0.5×0.5×0.5=0.03125」

…まあ、半分の半分の半分の…ってなっていくから、どんどん小さくなっていく、って話なんですけど。
今が、「5連敗する確率」ですね。

50%の勝率のものが仮に5連敗する確率を求めたいとしたら、その答えっていうのが「3%」ということになります。

「0.03」というのは100倍すると「3」になりますから、「3%」ということになりますね。

6連敗、「0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5=0.015625」。
7連敗、「0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5=0.0078125」。
8連敗、「0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5=0.00390625」。
9連敗、「0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5=0.001953125」。
10連敗、「0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5×0.5=0.0009765625」。

まあ、こんな感じになるわけですね。

…で、やっていくと、ちょっともう小数点以下の桁が大きくなり過ぎて、分かりづらくなっちゃったかもしれないんですけど、実は勝率50%の手法で10連敗する確率っていうのは…これ、100掛けりゃいいんだな…「およそ0.1%」ということになります。

「0.097%」ですので、%に直しても0.1しか無いということになるわけですね。

藤井聡太さん(プロ棋士)の勝率は?

ちなみに、これはメタトレ研究所の研究員の中に、物凄く将棋が好きで、将棋の強い人がいるんですけれども、彼が教えてくれたんですけれどもね、藤井聡太さんっていうあのプロ棋士の方がいますよね。

物凄く若くして…確か15歳だったかな、…の時に将棋、プロ棋士としてデビューして、デビュー戦から29連勝したという。

そこまでは僕も知っていたんですけれども、何でも、未だに彼は勝ち続けているということで…2週間前ぐらいだったかな、羽生さんっていますよね、「将棋界のトップの人」っていう認識でいるんですけど、彼の記録を抜いて、何と最年少で200勝を達成した、ということがニュースになっていました。

まあ、そんなニュースがあって、僕、ミーハーですから、「どれくらい強いのかな」っていうのをちょっと知りたくて、ホームページの方を見に行ったんですね。

どこのホームページかというと、日本将棋連盟というところですね。
ここのサイトを見ると、プロ棋士の人達が何勝何敗なのかっていうのがこういう表になって出ているわけですよ。

「何勝何敗で、勝率が何%ですよ」っていうのが出ているわけですけれども、藤井聡太さん、ここにいます。200勝するのに、240回の対局しか必要無かったみたいです。

まあ240回って凄いんですけど、200回勝つための回数としては少ないですよね。
つまり、40回しか負けていないんですよ。200勝40敗。勝率にして、83.3%、非常に驚異的な勝率じゃないかなと思うんですけど。

ちなみに、その将棋好きの彼が言うには、この辺りの勝率というのは、普通に単純に比較出来るものではないそうです。

プロ棋士っていうのは「A級」とか「B級」っていうのがあって、級が違う・級に差があるわけですね。その級の違いによって、強い人と当たる回数…年間を通して強い人と当たる回数というのが変わって来るみたいなので、一概に「この人の勝率とこの人の勝率を比べて、この人の勝率の方が高いから、こっちの方が優秀」…みたいなことは分からないんだけれども、「240回やって40回しか負けない」っていうこの事実は凄いな、と思ったので…で、EAを作ろうと思っても、83%のEAってなかなか難しいんですね、作るのが。

なので、せっかくなので、この勝率でもって先ほどの連勝とか連敗っていうのを考えてみたいなと思って…。

まあ、さっきと同じ要領です。電卓を使って、皆さんでも出来るような計算なんですけれども。
これでもって、ちょっと計算をしてみたんですよ。

計算をしてみた結果、どういうことが分かったかというと、驚きなんですけどね…。
藤井聡太氏の戦績、200勝40敗(83.333%)っていう勝率で、「2連敗する確率」って、「2.79%」になるんですよね。

で、「20連勝する確率」っていうのが「2.59%」なんですよ。

この83.333%の勝率を持っている人っていうのが2連敗する確率っていうのが、それだけでもうめちゃくちゃ珍しいことなんですけれども、この珍しさ加減っていうのが、20連勝する珍しさ加減…まあ、「珍しさ加減」っていう言い方が正しいのかは分からないんですけれども、これと概ね同じになる…そういうことになるらしいんですよね。

 

まあ、「それが凄くびっくりした」というだけの話なんですけれども。そういうものです。

だから、この、今日勉強した内容を理解していると、何かそういう面白い計算も出来たりするので、何か日頃ニュースに接したりした時に、ちょっと人とは違う分析の仕方が出来る、という意味で、なかなか面白いんじゃないかな…という一例です。

本当に連敗…10連敗はめったに起きないことなのか?

最後に…知識として知ってほしいことというのは以上なんですけれども、先ほどから言っている通り、この動画には続きの動画を用意しています…撮ろうと思っているので、そこへの橋渡しという意味で、ちょっと見て欲しいものがあるんですけれども。

例えば、先ほど「勝率50%」というシステムで10連敗する確率というのは0.1%ですよ、みたいな話をしたんですけれども、その「0.1%」っていう確率は、信頼して良いものなのか…それを真に受けて資金管理をそのまま考えても良いものなのか、っていうことをちょっと考える1つのきっかけになるようなケースを皆さんに見せたいな、と思うんですけれども…。

「0.1%」というのは、物凄く「まあほぼほぼ起きないだろう」「滅多にお目にかかれないだろう」と思えるような数字ですよね。凄く小さな数字に見えますよね。

…でも、それはどうなんでしょう? というのをちょっと見て貰いたいんですね。

はい、それを知るために、まあ概ね50%ぐらいの勝率になるようなEAというのをちょっと作ってみたんですよ。

それを3年間、バックテストをした時に、本当に連敗…10連敗というものがほぼほぼ出ないで進むのかどうか、というものを皆さんに見てほしいんですけれども。

後で説明するので、一旦ちょっと回してみようと思うんですけどね。

…まあ、今もうバックテスト終わったんですけど、ちょっとレポートを見てみたいと思います。
今回、概ね50%の勝率になるような手法ということで作ってみたんですけど、勝率が50%になるEAってなかなか作るのが難しいんですね。

だから、「どういう風に作ったか」というのをまず簡単に説明すると、こんな感じの取引の軌跡というか、ビジュアルモードで見た時にはこういう感じのチャートになるんですけど。

見えますかね…? 全部、買いで入っています。青い線は買いなんですけど、ここで入ってここで抜けて、ここで入ってここで抜けて…買って売って、買って売って…みたいな感じになっているんですね。
で、買った時に指値と逆指値を入れています。上と幅、同じにしています。

1日3回ぐらいの頻度で、上と下に、同じ幅でもって指値・逆指値を入れて、とりあえず買う、というロジックにしたら、まあ理論値としては50%に限りなく近づいていくんじゃないかな…みたいなことを、まあ凄く雑なんですけど、設定としては。

そんなものを作ってちょっと確かめてみた、という感じです。

結果、どういう風になったか。
いつもの2016年から2018年という期間の中で、それを回した結果ですね。
勝率が、まあ概ね48%ぐらいになりました。

負け率はそれをひっくり返ったやつなので、100から47.77を引いた数字になりますので、はい、こんな感じになりました…52.23%です。

問題は、ほぼほぼ…まあぴったり50%ではないんですが、「これで50%になるだろう」という風に作ったロジックでもって、概ね50%に近い勝率敗率が実現したこのバックテストにおいて、問題は連勝・連敗数がどういう風になったか、ということなんですけれども…。

まあレポートを見慣れている人はもう見付けられていると思うんですけれども、ここにあります。
連勝連敗最大数ですね。ここを見てみると…まず連敗数が「11」ってなっています。…「あれ?」ってなりますよね。
勝率50%で計算して10連敗する確率って「0.1%」ってなっているんですよ。
でも、バックテストすると、普通にここに「11」連敗しました、という履歴が出てしまう。


…まあ、これはたまたまだろう、という風に片付けることも出来なくは無いんですけれども、連勝の方も見てください。

連勝の方も、最大連勝数が「10」になっています。

…まあ、別に連勝するのは悪いことではないんですけれども、ただ、今、確率の計算で「0.1%」って見積もられたものを、信用して良いのか? それをそのまま使って良いのか? …って話をしているところなので、こうも簡単に10連勝とか11連敗っていうものが実現してしまうと、「これ、本当に大丈夫か?」という話になるわけですね。

ですから、「これが起きてしまう」っていうことなんですよね。

まあ、普段からシステムを作って、バックテストしまくっている人っていうのは、感覚として「10連敗とか10連勝って、普通に出るよね」って分かると思うんですけれども…。

それが初めて見る人もいるので、一応お見せした次第なんですけどね。

この辺がどういう風に起こるのか、どういうメカニズムで起きてしまうのか。
まず、「起きうる」っていうことまで今日理解してもらって、「これがなぜか」というのを、また今度の動画で話をしていきたいなと思っています。

まとめ

なので、今日のところは、一応基本的な…一般的な知識として、連勝とか連敗っていうものを知るためには、勝率を「“その連勝数”乗」すれば良い、敗率を「“連敗数”乗」すれば良い…それで分かる、っていうことまでしっかり押さえた上で、得られた数字というのが、凄く仮に低いものだったとしても、何か3年ぐらいバックテストすると、全然出て来ちゃうらしいよ! …ぐらいのところまで今日は理解していただければと思います。

「これがなぜ起きるか」というのはまた今度の動画の中で話をしていきますので、楽しみにしていただければと思います。

はい、以上になります。

はい、如何だったでしょうか?

今日は一番基本のところですね、敗率…まあ勝率でも良いんですけど、勝率なり敗率っていうものが得られた時に、そこから何連敗する確率は何%なのか? という、こういう計算が出来るようになるところまでを話をしました。

とりあえずここまでは皆さんしっかりと押さえておいて欲しいんですが、その上で、最後、ちょっと問題が起きましたね。

どんな問題だったかというと、「50%の勝率のシステムが10連敗する確率」というのは、今日の計算方法でやると「0.1%」なんですよね。

0.1%っていうと、やっぱりなかなか起きない・まあ滅多に起きない・ほぼほぼお目にかかることが出来ない…みたいなイメージだと思うんですけれども、実はそれがバックテストを回して…3年ぐらい回すと、概ね50%ぐらいのシステムでも、普通に10連敗を超える連敗が出てくる、ということが分かってしまったわけですね。

「これは何なのか」というのはもうちょっと勉強すると分かるんですけれども、これは今日話をしてしまうとボリュームが多過ぎるかな、というので、また別の動画に譲ろうと思うんですけれども、

せっかく勉強して、それがもしかして使えないんじゃないか…? みたいなところまで来たので、この後の話というのはすぐ知りたい人が多いと思うので、なるべく早く続きをアップしようかなと思うんですけれども。

まあ一旦、その動画が公開されるまでは、今日の話をしっかりとマスターする、というところをしっかりとやっておいて貰いたいな、と思います。

自分で言うのも何ですが、分かりやすく話せたと思いますので、何回か動画を見ながら、しっかりと自分のものにしていただければと思います。

はい、こんな感じで、今回の動画は以上になりますけれども、今回の動画が少しでも勉強になった・役に立ったと思っていただけた方はチャンネル登録と高評価是非よろしくお願いします。

それでは、続きを楽しみにお待ちください。
それでは皆さん、ごきげんよう。