【検証】ストキャスティクスとRSIとRCI 同じように使って結果が出るのはどれか

【検証】ストキャスティクスとRSIとRCI 同じように使って結果が出るのはどれか

今回は、RCI・ストキャスティクス・RSI、これら3つを比較する動画を撮ろうと思っています。

 

最近僕はRCIについてかなり一生懸命勉強しているわけですけれども、この勉強の成果を何回かの動画に分けて皆さんにもお伝えしてきました。

そのRCIがかなり分かってきたところで、今、それまで検証したことのあるRSI・ストキャスティクス・RCI、この3つが、もういわば買われ過ぎ・売られ過ぎを測るインジケーターとして、三役揃い踏みと言うんでしょうか、代表的なものが3つ揃ったわけなので、ここで改めて、「この3つのどれが一番使いやすいのか?」なんてことを今回、真剣に考えてみたいと思います。

 

こういうことを考えるにあたって、何が必要になるのかと言えば、検証ですよね。

つまり自分で調べること・数字を取ること、ということが必要になってくるわけです。

そんなことを今回確かめるべく、それぞれのインジケーターを使ったロジック、これをEAにしました…システム化しました。

これを皆さんの前で回すことによって、「どれが一番使いやすいのか」、あるいは「このインジケーターはこういうことは得意だけど、こういうことは苦手だよ」ということを皆さんにお伝え出来たらいいなと思っています。

そんなことで、今日も一緒にこのPCのモニターを見ながら検証を回していこうと思いますので、付いてきてください。

RCI・ストキャスティクス・RSI、それぞれの比較検証

はい、それではRCI・ストキャスティクス・RSI、それぞれの比較検証をやっていこうと思います。

以前にRCIと移動平均線を組み合わせて検証して、結構良い結果が得られた、というのを動画でお伝えしたことはあるんですが、それは覚えていますでしょうかね?

基本的に、あのロジックで、あそこでRCIだった部分をストキャスティクスに代えたりとか、RSIに代える、っていう…そういう感じでやっていこうと思っています。

 

一応前回どんなことをやったかというのを簡単におさらいしておくと、RCIをトリガーにしました。移動平均線をフィルターとして使いました。

まず移動平均線なんですが、赤い線が20SMAですね。パラメーター20の単純移動平均線。黄色い線が、パラメーター80の単純移動平均線です。この長短の移動平均線をもって、その並び順を使ってトレンド認識をしていたわけです。

「赤い線が上・黄色い線が下の状態を上昇トレンド」、「赤い線が下・黄色い線が上の状態を下降トレンド」という風に定義づけをしていたわけですね。

この条件の中で、例えば赤い線が上・黄色い線が下の状態を保ったまま、RCIが-80を下回る。その後、-80の上まで反転を見せる。更に、ローソク足が黄色い線よりも上に残っている…という状態ですね。

このような状態でロングエントリーをする、というロジックでしたね。こういうエントリーロジックでした。

エントリーした後は、RCIが+80を上回ってローソク足が引けたところで決済をしていきます。

 

逆は、逆ですね。逆なので、「逆」と思ってくれればいいと思います。

このようなロジックで、ロング・ショート共にエントリーをして決済をして…っていうようなトレードをした時の結果がこんな感じだったんですよね。

プラスの利益を残すことが出来ました。勝率が66%、Profit Factorが1.12…っていう感じですよね。期待値が1.71ドルですね。

そんな感じで、利益を残すことが出来たわけですね。

大体レバレッジ1倍…初期資金でレバレッジ1倍のところで、年間利益が6.7%っていうところでしょうかね。6.8%弱という利益を残せた、というのがこの前の検証動画の結果だったわけです。

 

今回はこの結果を受けて、例えばこのRCIの代わりにストキャスティクスを使ったらどうなるのか、RSIを使ったらどうなるのか…っていうのを確認したかったわけですよね。

…というのも、最初にRCIを解説した時に一緒に見たものなんですが、それぞれ買われ過ぎ・売られ過ぎを判定するインジケーターではあるんですが、重視するポイントが違いました。

RCIに関しては、このパラメーターの採用する期間における陽線の占める割合・陰線の占める割合、つまりその買われていた期間・売られていた期間が重視されていたわけです。「時間を重視」という風に書いてありますけれども、それはそういう意味ですよね。

 

一方でストキャスティクスっていうのは、何本のローソク足が陰線で何本のローソク足が陽線であるか、つまりその買われていた期間…買われている状態が継続した期間、売られている状態が継続した期間は、重要視されません。

あくまでそのパラメーターの期間において高値・安値があり、その中で今の終値がどの水準にあるのか…つまり値幅を凄く重視したのがストキャスティクスだったわけです。

 

最後にRSIですけれども、これは両方重視します。

つまり、両方ともが買いに寄る・売りに寄る…ということが無ければ、偏るということが無ければ、RSIはなかなか上に振れたり下に振れたりしなかったわけですね。

 

一見似たような動きをする3つのインジケーターですけれども、それぞれ特性が違います。見ようと思っているものが違うわけですね。これらのものを、ちょっと今回RCI有利かな、と思えるような条件付けではありますけれども、前回RCIが良い数字を出せたこのルールの中にこれら2つを適用した時に、どのような結果を見せるのかを今回比較してみたいわけですね。

RCI⇒ストキャスティクスでどうなるのか

今RCIを使って説明をしたわけですが、ここが、ストキャスティクスでどうなるのか、っていうのを簡単に説明しようと思います。

ストキャスティクスはパラメーター、多分最も一番使われるパラメーターであるところの5.3.3っていうのを使おうと思っています。5.3.3ですね。

上の、このメインウィンドウの見方は一緒ですね、ローソク足の順番でトレンドを認識して、そっちの方向に入る。

ローソク足は黄色い線を下回ったらロングは取れないし、ローソク足が黄色い線を上回ったらショートは取れないよ、というところも一緒。

ただ違うのは、ここのRCIだったところがストキャスティクスになっただけです。

 

先程言った条件を満たしつつ、ストキャスティクス…ちょっとシグナルは今回は見ないです。

ストキャスティクスのメインのラインだけを見ていて、これが売られ過ぎであるところの20ですね。20を下回った後に20以上に出て来たところでロングエントリー。この足なんかギリギリ、ロングエントリー出来るところですね。ここはロングエントリーするところです。

このロングエントリーしたポジションを…ここですね。ストキャスティクスが80を越えていますね。このポイントで決済します。

 

売りに関しても同じ。この、例えばここが行けますね…ここなんかそうですね。

赤い線が黄色い線よりも下で、ローソク足が、ここですね、陰線で引けているので、ここの白いローソク足の下側、ここが終値なんですが、この時点で黄色い線よりも下で、ローソク足が引けています。

この1本前はストキャスティクスが81.97で、今見たこの陰線がストキャスティクスが68.75ですよね。

ですから、これはストキャスティクスの条件も満たすということで、ここでショートエントリーをしていきます。

ストキャスティクスが20を下回っているので、この日系で決済を行う、というような感じになります。

RCI⇒RSIでどうなるのか

RSIに関しても同じですね。RSIに置き換えてみるんですが、まあRSIに関してもパラメーターはやっぱり一番使われている14を使いますけれども、RSIの場合は「買われ過ぎ」圏が70以上、「売られ過ぎ」圏が30以下になります。

あとの使い方は基本的に同じです。

移動平均線とローソク足でトレンド方向を認識して、「買われ過ぎ」圏から「買われ過ぎ」圏じゃないエリアまで反転を見せたらそこでロングエントリーだし、「売られ過ぎ」圏から「売られ過ぎ」圏じゃないエリアまで反転を見せたらショートエントリーです。

まあ、今ちょっとこの辺等を指してやったんですけど、どっちもエントリーは出来ませんね。

なぜかと言うと、ローソク足が黄色い線よりも下に行っちゃっているし、そもそも移動平均線の並び順が下降トレンドになっちゃっていますから、ここでロングエントリーは出来ないし。

ここも同じく、移動平均線の順番が上昇トレンドになっちゃっているので、ショートエントリーは狙えないところになっています、ということですね。

 

まあ、そんな感じで3つのインジケーターについて検証をやっていくんですが、動きは大体分かっていると思いますし、今回3つ見なきゃいけないので、ビジュアルモードではやりません。グラフだけ見てもらおうかなと思います。

 

RCIの結果はもう出ているんですけど、こんな感じですよね、先程確認しましたよね。

ですから、まずはストキャスティクスから確認していこうと思います。インジケーター比較、ストキャスティクス、というEAを書きました。

期間は一緒です。一緒じゃないと比較出来ないので…2016年から2018年の3年間、あと全部一緒です。ドル円、1時間足、全部一緒ですね。この中で回していこうと思います。

インジケーター比較「ストキャスティクス」

まあグラフを見ていて下さい。

あ、もう終わりましたね。
はい、全部3年間、ストキャスティクスの結果が出ました。グラフ確認します。

結構右肩上がりになっていたように見えたんですが、途中失速しましたかね?

でも一応、途中までの利益を食い潰すこと無く、プラスを残して終わることが出来ていますね。

レポート、見てみましょう。後でRCIと比較したやつも見るんですが、今簡単に見ておこうと思います。

勝率64.5%。そして、リスクリワードレシオが24:40ですね。0.6ぐらいですかね、リスクリワードレシオね。Profit Factorが1.11ですね。まあ、そんな感じです。期待値が1.61ですね。はい、こんな感じになっています。

 

あとRSIもやった後に、いつものようにQuant Analyzerを使ってグラフの比較なんかもやっていこうかなと思います。

とりあえず全部やっちゃいましょう。

インジケーター比較「RSI」

インジケーター比較、RSIですね。では始めていきますね。

あれ、もう終わっちゃいましたね。
RSI、一応これも同じ期間、3年間ちゃんと回したし、ドル円で1時間足なんですけど…。

何と、4回しかエントリーしないんですね、3年間で。

大体なぜだか分かると言えば分かるんですけど、後で解説しますね。

とりあえず結果は見てみましょう…と言っても、こんな感じですね。

レポート、4回のエントリーで1回だけ勝ちました、ということですよね。

まあ、あまり検証データとしてもアテになるような数が無いので、とりあえず…「なぜだか」というのは後でまた解説しようと思うんですが、RSIってさっきも言った通り、感応度低いですよね。

つまり、時間に関しても値幅に関しても、両方ともしっかりと動いてこないと上に振れたり下に振れたりしないんですよね。

だから、例えばさっきも「これ条件に当てはまりませんよ」ということを言ったんですが、もうRSIが下に振れる・上に振れる、みたいな状況になる時って、もうローソク足がめちゃくちゃ動いているか、ずっともう上げ続ける・下げ続けるっていう動きがあった時だけなんです。

そういう動きを見せると、メインチャートの方で、トレンド…元々のトレンドを保つことが出来ない、完全に転換してしまうわけです。

 

上昇トレンドの状態でRSIが「売られ過ぎ」圏に入って欲しいんですが、RSIが「売られ過ぎ」圏に入る時にはもう、移動平均線は転換しているんです。

つまり、トレンドがもう上昇トレンドじゃなくなっちゃってるんですよね。

れだけRSIが感応度が低いってことなんですが、逆張りの指標として、騙しが少ない反面、大きなトレンドの中で小さな逆張りをするってことはほぼ不可能に近くなってしまうようなインジケーターだ、ということが今回分かったわけですね。

そんなことも踏まえつつ、ちょっと比較をやってみようと思うんですが、今回これ、Quant Analyzerですね。

Quant AnalyzerでRCI・ストキャスティクス・RSIの検証結果を比較

最近よく見ているので、もう皆さんも覚えたかと思うんですが、複数のトレードロジックについて検証データを比較したいとか、組み合わせを考えたい時に、凄く便利なツールです。

 

今回、RCIとストキャスティクスとRSIについて、こっちにレポートをインストールしてみましたので、これをポートフォリオ化してグラフにしてみました。

ちょっと色の設定が上手くいかなかったんですが、グラフ、3本出ています。

この赤いチョロチョロって出ているのが、RSIを使ったやつです。これはほぼ無視しても良いかな、と思います。もう全然データとして役に立たないので…。

とりあえず、「RSIはトレンドフォローの中の小さい逆張りをすることは不可能」っていうっていう検証データで良いと思います。

 

あと残った2つですね。ストキャスティクスとRCIですけれども、上が通っていって…ここが交差して、これ(上のグラフ)がね、ストキャスティクスの方のデータですね。こっちの下側を張って、比較的安定して…最後の逆転するんですよね、ストキャスティクスを。こっち(下のグラフ)がRCIです。

 

そんな感じですね。それぞれトレードの回数なんかを見ても、結構似通っているんですよね。

 

これ、ストキャスティクスの検証データですね。

406回トレードして、そのうち64%の勝率を残しています、と。

リスクリワードレシオが0.62ですね。負けの方がやっぱりどうしてもどうしても大きくなります。それはもう全部、3つともそうなんですが、逆指値を入れていないので、損失の限定というのが難しいからですね。

そんなこともありながら、勝率が64%あるので、一応利益を残すことが出来ている、っていうことですね。

期待値が1.61になっています。Profit Factorが1.11。

 

…そこまでめちゃくちゃ優秀ではないんですけど、ロジックが物凄く単純で、かなりデフォルメされたものですので、改善しながら、これを更に良くしていくことは出来そうな感じがします。

前回も話したんですけど、移動平均線しか足していないですからね。それにしては優秀な数字だと思います。

 

次、RCI見ていきます。

さっきね、ストキャスティクスの時のトレード回数が406回に対して、RCIは397回。ほぼ一緒ですね。

Profit Factorに関しても、先程が1.11でしたよね。それが1.12、ほぼ変わりません。

それから、ストキャスティクス、64%の勝率だったんですが、RCIの場合は66.25%。少しだけ高いかな、といったところでしょうか。

それから、リスクリワードレシオが0.62だったんですね。ストキャスティクスの時は0.62。RCIを使った場合は0.57ですね。

それから、期待値はストキャスティクスの時が1.61だったのに対して、RCIの時は1.71ですね。これ、トレード回数が減ったって言うこともあると思います。最終的に残った利益っていうのはそんなに変わらないんですが、トレード回数が少ない分だけ、RCIの方が期待値が少し高めになっていますね。

 

あとは、年間成績でいくと、ストキャスティクス、勝つ時は結構大きく勝つんですが、2018年、結構利益を吐き出しちゃっています。

一方でRCIはバラつきはあるものの、マイナスの年は出さずに、3年連続でプラスで行けた、というのが違うところですね。

その辺がグラフで見るとこんな感じに表されているわけですね。

ロケットスタートを切ったストキャスティクスが、2018年に利益を吐き出して、最終的にRCIに抜かれてしまっているわけですね。

 

まあ、どっちもあまり変わらないですね。グラフの形も凄く似通っているし。

重視する点が違うとは言っても、もう結局サインが出る場所は同じような場所になるんだろうな、というようなことがここから分かるわけですね。

 

そんなところで、とりあえずRCIを使ってもストキャスティクスを使っても、そこまで大きく結果は変わらない、というのが今回は分かりました。

一方で、RSIというのはやはり、感応度があまりにも低いために、「大きなトレンドに沿った小さな逆張り」をすることが出来ない指標だ、ということが分かった。

今回の比較実験で一番大きな考察はここではないかな、と思います。3つとも似たような指標に見えるけれども、RSIだけはかなり性質の違ったインジケーターなんだ、ということが今回のことで分かりました。

 

今回のロジック、何回も言いますけれども、移動平均線を足しただけですので、物凄くシンプルです。

ここからいろんなことを考えられますから、より良い手法にすべく、皆さん、これをベースに研究頑張ってみてください。

まとめ

はい、如何だったでしょうか。

 

RSI、全然トレードしなかったですね。

これについてまず解説したいんですが、RSIというのは、冒頭でも解説した通り、時間と値幅、この両方が揃わないと上下に振れないインジケーターなんですね。

今回の使い方というのは、あくまで大きなトレンドの中の小さな逆張りを狙ったものでした。

 

ただ、RSIというのは、先程も言った通り、この両方の条件が揃わないと振れない・振りきれないインジケーターなので、ほんのちょっとした逆張りを狙う、上昇トレンドの中でちょっと売られ過ぎているような状態だと、ほとんど動いていないんですね。

逆に、このRSIが物凄く動く…つまりこの状況の中で30を割り込むような値になるっていうことは、この上昇トレンドが既に完全に崩れてしまっているような場面になってしまうということなんです。

だから、RSIは順張りの中の小さな逆張りで使うようなインジケーターではない、ということなんです。

RSIを使った逆張りというのは、本当の逆張りにならざるを得ない、ということなんですね。

それに比べて、この時間と値幅っていうこのファクターの片方だけを採用しているRCIとかストキャスティクスっていうのは、これは大きなトレンドの中で小さな逆張りをする、という、この使い方には物凄くマッチしているんだな、ということですね。

 

「三役揃い踏み」という風に銘打って始めた今回の検証ですけれども、この3つのインジケーターというのは、実は2つに分けることが出来る、ということが分かりました。

RCI・ストキャスティクス、この2つに関しては、大きなトレンドの中で、そのトレンドに対しては順張りだけど、小さな逆張りのトリガーとして使うことが出来る。

一方でRSIというのは、もう本当にこれは逆張りをする時には本当の逆張りになる。大きなトレンドに対しても逆張りとして使っていくやり方で使うしか無いんだ。

そういうことで、「RCI・ストキャスティクス」と「RSI」、これは別物のインジケーターだという風に考えることが出来る。そういうことが、今回の検証で分かりました。

 

今回の検証動画は以上になります。

今回の検証を見て、何か思い付いたことがあれば、コメントの方に寄せてもらいたいな、と思います。

それから説明、なるべく分かりやすくしたつもりではありますけれども、もし分からないことがあれば、質問なんかも是非お寄せ下さい。

ということで、今回の動画が少しでも勉強になった・役に立ったと思っていただけた方は、高評価とチャンネル登録、是非よろしくお願いします。

 

それでは皆さん、ごきげんよう。